今季、メジャーリーグで大活躍している日本人メジャーリーガーや、侍ジャパンのラーズ・ヌートバーの飛躍の要因には、技術面の進化も見逃せない。野球トレーナーの高島誠氏が解析した(数字は5月9日時点)。
●大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)
今季は約46cm横滑りする変化球・スイーパーを多投。「近年のMLB打者はバレル(長打が出やすい打球角度・速度)を意識したアッパースイングが主流なので、縦の変化よりも横の変化球を投げて空振りをとっている」(高島氏、「」内は以下同)
●吉田正尚(ボストン・レッドソックス)
4月までは23試合で11三振と不調だったが、5月は7試合目までの115球で空振り0。16試合連続安打で週間MVPも獲得した。「構えを多少オープンスタンス気味にし、グリップの位置を下げるなどの微調整が奏功した」
●菊池雄星(トロント・ブルージェイズ)
2022年シーズンからショートアーム(肘を曲げテイクバックの小さい投げ方)にフォーム改造。「今季は特にチェンジアップの制球が安定して凡打に抑えている結果、高めのストレートを決め球に空振りも奪えている。投球に幅が出た」