芸能

【決勝直前】漫才賞レース・THE SECOND 制作陣に聞いた「ネタ時間6分」「100人の観客審査」「アンバサダー・松本人志」の意図

『THE SECOND』決勝トーナメント表。総勢8組が新・漫才賞レースに挑む(撮影/山口京和)

『THE SECOND』決勝トーナメント表。総勢8組が新・漫才賞レースに挑む(撮影/山口京和)

 結成16年以上の漫才師だけが出場資格を持つ新・漫才賞レース「THE SECOND~漫才トーナメント~」のグランプリファイナルが5月20日に放送される。開催するフジテレビでは、出場資格、ネタ時間、審査方法など、初めての大会だけに様々な検討を重ねていたという。番組のチーフプロデューサー・石川綾一氏と、総合演出・日置祐貴氏に尋ねた。(聞き手/ノンフィクションライター・中村計)【前後編の後編。前編から読む

 * * *
──今、お笑いの賞レースを始めるとなると、参考にするかしないかは別にしてM-1グランプリの存在を意識せざるを得ないと思うのですが、その点はいかがでしたか。

日置:漫才そのものは変わらないので、見せ方ですよね。そこは3つの点で、大きく変えました。ひとつはネタ時間6分に延ばすこと。もう1つは1対1の対決方式にすること。そして、審査員をプロの漫才師ではなく一般のお客さんに任せることです。

──テレビの漫才でネタ時間を6分にするというのは、大きな挑戦ですよね。

日置:M-1だと4分、キングオブコントでも5分ですからね。ただ、出場者の方々は普段、劇場などでは10分から15分くらいは当たり前のようにやっているわけですから、少しでもそこに近づけたかった。若手なら持て余してしまうかもしれませんが、キャリアも十分な芸人さんたちばかりなので、そこは心配していませんでした。

石川:我々としては、もっと長くてもいいかなと思っていたぐらいなので。

──グランプリファイナルだけでなく、選考会、そして続く二回のノックアウトステージもネタ時間は6分でした。どういう風になるのかなと思っていたら、やはりM-1とは違ってどの組もすごく余裕を持ってやっていましたよね。

日置:入りのところで対戦相手やお客さんをいじって盛り上げる芸人さんがいるかと思えば、囲碁将棋さんのようにいきなりネタに入ってM-1のようなハイスピードで駆け抜ける組もいて。そこは入り方にバリエーションが出てきて、よかったのかなと思います。

──ベスト32以降、ノックアウトステージに入ってからの対戦形式もドラマがありました。

日置:そうですね。先輩後輩の対決になって、戦い終えたあと、涙を流す芸人さんもいたりして。

石川:試合が終わったあとの両者のやりとりというのも、新たな見どころになったと思います。負けたほうの芸人さんも、盛り上げてくれますからね。みなさんベテラン漫才師なので、競技のときは真剣そのものですが、勝負がついたらお客さんを楽しませる余裕もある。エンターテイナーだなと尊敬しています。

関連記事

トピックス

ブラジルを公式訪問している佳子さま(写真/アフロ)
佳子さま、外交関係樹立130周年のブラジルを公式訪問 子供たちと笑顔でハイタッチ、花柄のドレス姿も 
女性セブン
来来亭・浜松幸店の店主が異物混入の詳細を明かした(右は来来亭公式Xより)
《“ウジ虫混入ラーメン”が物議の来来亭》店主が明かした“当日の対応”「店舗内の目視では、虫は確認できなかった」「すぐにラーメンと餃子を作り直して」
NEWSポストセブン
家出した中学生を自宅に住まわせ売春させたとして逮捕された三ノ輪勝容疑者(左はInstagramより)
《顔面タトゥーの男が中学生売春》「地元の警察でも有名だと…」自称暴力団・三ノ輪勝容疑者(33)の“意外な素顔”と近隣住民が耳にしていた「若い女性の声」
NEWSポストセブン
山本賢太アナウンサーのプロフィール。「人生は超回復」がモットー(フジテレビ公式HPより)
《後悔と恥ずかしさ》フジ山本賢太アナが過去のオンラインカジノ利用で謝罪 「うちにも”オンカジ”が…」戦々恐々とする人たち
NEWSポストセブン
親日路線を貫いた尹政権を「日本に擦り寄る屈辱外交」と断じていた李在明氏(時事通信フォト)
韓国・李在明新大統領は親中派「習近平氏の接近は時間の問題」、高まる“日本有事”リスク 日米韓による中国包囲網から韓国が抜ける最悪のケースも
週刊ポスト
週刊ポストの名物企画でもあった「ONK座談会」2003年開催時のスリーショット(撮影/山崎力夫)
《追悼・長嶋茂雄さん》「ONK(王・長嶋・金田)座談会」を再録 落合博満の巨人入団をめぐって議論白熱「どう転ぶかわからないけど、ボクは落合を獲るのがいいと判断した」
週刊ポスト
田中真一さんと真美子さん(左/リコーブラックラムズ東京の公式サイトより、右/レッドウェーブ公式サイトより)
《真美子さんとの約束》大谷翔平の義兄がラグビーチームを退団していた! 過去に大怪我も現役続行にこだわる「妹との共通点」
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
《「来来亭」の“ウジムシ混入ラーメン”動画が物議》本部が「他の客のラーメンへの混入」に公式回答「(動画の)お客様以外からのお問い合わせはございません」
NEWSポストセブン
金スマ放送終了に伴いひとり農業生活も引退へ(常陸大宮市のX、TBS公式サイトより)
《金スマ『ひとり農業』ロケ地が耕作放棄地に…》名物ディレクター・ヘルムート氏が畑の所有者に「農地はお返しします」
NEWSポストセブン
6月9日付けで「研音」所属となった俳優・宮野真守(41)。突然の発表はファンにとっても青天の霹靂だった(時事通信フォトより)
《電撃退団の舞台裏》「2029年までスケジュールが埋まっていた」声優・宮野真守が「研音」へ“スピード移籍”した背景と、研音俳優・福士蒼汰との“ただならぬ関係”
NEWSポストセブン
小室夫妻に立ちはだかる壁(時事通信フォト)
《眞子さん第一子出産》年収4000万円の小室圭さんも“カツカツ”に? NYで待ち受ける“高額子育てコスト”「保育施設の年間平均料金は約680万円」
週刊ポスト
清原和博氏は長嶋さんの逝去の翌日、都内のビル街にいた
《長嶋茂雄さん逝去》短パン・サンダル姿、ふくらはぎには…清原和博が翌日に見せた「寂しさを湛えた表情」 “肉体改造”などの批判を庇ったミスターからの「激励の言葉」
NEWSポストセブン