スポーツ

女子ゴルフ界に新たな「○○世代」呼び名問題 黄金、プラチナ、新世紀、はざま…馬場咲希はどうなるか

2005年生まれの女子高生・馬場咲希(18)がプロデビューする時、何世代と呼ぶ?(時事通信フォト)

2005年生まれの女子高生・馬場咲希(18)がプロデビューする時、何世代と呼ぶ?(時事通信フォト)

 3月から始まった国内女子プロゴルフツアー。10試合で9人の優勝者が出る大混戦で、ベテランの穴井詩が2勝する一方、ルーキーながらデビュー8戦目で優勝した神谷そらなど初優勝者が4人も誕生している。

 勝みなみや畑岡奈紗ら1998年生まれ(同学年の早生まれ含む)の台頭以来、新人プロのツアー優勝が毎年続いている。そこで注目されるのが、「○○世代」の呼称だ。渋野日向子、原英莉花ら同じ1998年生まれが1期遅れて90期生として数多くプロに入ってくると次々に優勝、いつからか「黄金世代」と呼ばれるようになった。

 さらに黄金世代のふたつ下の2000年生まれもアマ時代から鳴らした強者揃い。5月7日にメジャーを獲った吉田優利、古江彩佳、西村優菜、安田祐香らが、黄金に対抗して「プラチナ世代」と命名された。

 ところが、これだけでは終わらなかった。2001年生まれの笹生優花が賞金ランク1位に輝くと「新世紀世代」、1999年生まれの稲見萌寧は女王になるも、黄金とプラチナの間でほかに突出した選手が少ないからと「はざま世代」と呼ばれた。

馬場咲希はどう呼べば?

 新世紀世代の筆頭は昨年の年間女王・山下美夢有だが、さらに1年下の2002年生まれの岩井明愛・千怜が双子でツアー参戦し、史上初の双子での優勝を飾ると「ツインズ世代」と呼ばれた。

 そしていま最も若い注目世代が2003年生まれの「ダイヤモンド世代」だ。昨年、川崎春花がメジャーでツアー初優勝し、年末には新人賞を獲得。同じ94期生でプロテストトップ合格の尾関彩美悠も負けじとルーキーイヤーに優勝。随分とド派手な名前をつけられたが、翌年プロテストに合格した神谷そらもダイヤモンド世代のため、“原石”揃いと言えそうだ。

 ただ今後、新たな“呼び名問題”が出てきそうだ。

「2022年の全米女子アマで服部道子以来37年ぶりに優勝した2005年生まれの女子高生・馬場咲希(18)がプロデビューする時、何世代と呼べばいいのかツアー記者たちも今から頭を悩ませています。同世代には神谷そらの妹・神谷ももがいるし、さらに2歳下には三女の神谷ひなも控えている」(ゴルフ担当記者)

 若手の台頭の一方で、今季はベテランの活躍も目立つ。穴井のほかツアー16勝の上田桃子、開幕戦で国内27勝目を飾った申ジエなどが徹底したフィジカル管理で飛距離で勝る若い選手たちと優勝争いを繰り広げている。畑岡や渋野のように、今後もニューヒロインが登場し、若くして世界を舞台に活躍する選手が増えそうだ。

取材・文/鵜飼克郎

※週刊ポスト2023年5月26日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

錦織圭とユニクロの関係はどうなるか(写真/共同通信社)
「ご本人からの誠意ある謝罪があった」“ユニクロ不倫”錦織圭、ファーストリテイリング広報担当が明かしたスポンサー契約継続の理由
週刊ポスト
趣里と父親である水谷豊
《女優・趣里の現在》パートナー・三山凌輝のトラブルで「活動セーブ」も…突破口となる“初の父娘共演”映画は来年公開へ
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏は2017年にダブル不倫が報じられた(時事通信フォト)
参院選落選・山尾志桜里氏が明かした“国民民主党への本音”と“国政復帰への強い意欲”「組織としての統治不全は相当深刻だが…」「1人で判断せず、決断していきたい」
NEWSポストセブン
岐阜の「池田温泉旅館 たち川」が突然の閉鎖、事業者が夜逃げした(左は旅館のInstagramより)
【スクープ】岐阜県の名所・池田温泉の人気旅館が突然の閉鎖 町が運営委託した事業者が“夜逃げ”していた! 町長からは228万円の督促状、従業員が告発する「オーナーの計画」 給料も未払いに
NEWSポストセブン
オンカジ問題に揺れるフジ(時事通信)。右は鈴木善貴容疑者のSNSより
止まらない「オンカジドミノ退社」フジテレビ社内で話題を呼ぶ
NEWSポストセブン
現地取材でわかった容疑者の素顔とは──(勤務先ホームページ/共同通信)
【伊万里市強盗殺人事件】同僚が証言するダム・ズイ・カン容疑者の素顔「無口でかなり大人しく、勤務態度はマジメ」「勤務外では釣りや家庭菜園の活動も」
NEWSポストセブン
中村七之助の熱愛が発覚
《元人気芸妓とゴールイン》中村七之助、“結婚しない”宣言のルーツに「ケンカで肋骨にヒビ」「1日に何度もキス」全力で愛し合う両親の姿
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《まさかの“続投”表明》田久保眞紀市長の実母が語った娘の“正義感”「中国人のペンションに単身乗り込んでいって…」
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【スクープ】大谷翔平「25億円ハワイ別荘」HPから本人が消えた! 今年夏完成予定の工期は大幅な遅れ…今年1月には「真美子さん写真流出騒動」も
NEWSポストセブン
江夏豊氏(右)と工藤公康氏のサウスポー師弟対談(撮影/藤岡雅樹)
《サウスポー師弟対談》江夏豊氏×工藤公康氏「坊やと初めて会ったのはいつやった?」「『坊や』と呼ぶのは江夏さんだけですよ」…現役時代のキャンプでは工藤氏が“起床係”を担当
週刊ポスト
殺害された二コーリさん(Facebookより)
《湖の底から15歳少女の遺体発見》両腕両脚が切断、背中には麻薬・武装組織の頭文字“PCC”が刻まれ…身柄を確保された“意外な犯人”【ブラジル・サンパウロ州】
NEWSポストセブン
山本由伸の自宅で強盗未遂事件があったと報じられた(左は共同、右はbackgrid/アフロ)
「31億円豪邸の窓ガラスが破壊され…」山本由伸の自宅で強盗未遂事件、昨年11月には付近で「彼女とツーショット報道」も
NEWSポストセブン