スポーツ

大相撲の超大物新人・大の里が“ほろ苦デビュー” 師匠の元・稀勢の里の評価にも影響

大の里(左)“ほろ苦デビュー”は稀勢の里の評価にも影響か

大の里(左)“ほろ苦デビュー”は稀勢の里の評価にも影響か(右写真は時事通信フォト)

 大相撲5月場所で2年連続アマ横綱の実績を引っ下げ、幕下10枚目格付出デビューした二所ノ関部屋の大の里。しかし、初日(5月14日)のデビュー戦では日体大の2年先輩にあたる東幕下11枚目の石崎との対戦で、突き落としに敗れた。

 8年ぶりとなる幕下10枚目格付出でのデビューという“超大物新人”だけに、初日の取組相手を巡っても、様々な思惑があったようだ。若手親方はこう言う。

「石崎は大学4年時の全国学生相撲選手権で3位となり、三段目100枚目格付出デビューした力士。いきなり三段目で優勝したが、次の場所で幕下優勝を北青鵬に阻まれて以来、幕下上位からなかなか十両に上がれずにいる。とはいえ、朝乃山のいる高砂部屋では次の関取に一番近い力士ですね。大学の後輩には負けられないという意地もあったでしょう。審判部も面白い対戦を組んだものです」

 この黒星の影響は思った以上に大きいのだという。若手親方が続ける。

「大の里と同じ幕下10枚目格付出デビューだった遠藤は、デビューの場所で2敗して次の場所は東幕下3枚目だった。同じ状況だった御嶽海は6勝1敗で同じく東幕下3枚目に留まった。2人とも次の場所に勝ち越し、デビューから2場所で十両に昇進しています。“番付は生き物”と言われ、周囲の成績によって左右されますが、大の里は7戦全勝なら可能性があった“1場所での十両昇進”が絶望的となりました。

 2番相撲(3日目)では、埼玉栄出身で王鵬や琴勝峰と同級生にあたる叩き上げの塚原から初白星をあげたが、2日に1回ペースの土俵では、負けたあとの切り替えがなかなかできないのも気懸かりです。幕下は星を伸ばしている力士同士をどんどんぶつけて潰し合いをさせていく。

 幕下上位には白鵬(現・宮城野親方)の愛弟子である川副、向中野、日体大の先輩にあたる千代の海、日大出身の紫電ら強豪が揃っています。大の里が、“もう星を落とせない”と守りの相撲を取るようなら、さらなる黒星もある。相手もプロのキャリアを積んでいる意地がありますからね」

関連キーワード

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン