歌舞伎俳優の市川猿之助(47才)が自宅で倒れて救急搬送され、父である市川段四郎さん(享年76)と母親(享年75)が亡くなってから2週間が経った。
「警察は猿之助さんや両親がのんだとされる薬のパッケージなど“消された証拠”を追うとともに、家族以外の第三者の関与など、あらゆる可能性を視野に捜査を進めています。事件当日、自宅に迎えに行った付き人のA氏は猿之助さんのプライベートに通じ、“一家心中”騒動までの行動を把握すると目されている。当然、警察はこのA氏にも何度も事情を聴いています」(捜査関係者)
騒動発生から2週間あまり、捜査は猿之助の回復を待ちつつ聴取が重ねられている。5月17日に家族会議を開いた猿之助一家は「家族で死んで生まれ変わろう」と話し合い、薬を口にして一家心中を図ったとされている。
「第一発見者がリビングで発見したとき、猿之助さんの両親はビニール袋をかぶった状態で、部屋の手前に段四郎さん、奥に母親という並びで倒れていたといいます。布団が首もとまで掛けられており、段四郎さんは上下水色のパジャマ姿、母親は紺のTシャツに白地に植物の模様の入ったズボン姿でした。薬物をのんだ後、誰かが2人を並べて寝かせ、頭にビニール袋をかぶせて、布団を掛けたものと思われます」(前出・捜査関係者)
一方の猿之助は半地下の自室にあるクローゼットの中で、座った状態で発見された。
「猿之助さんは『両親が死んだのを見てから地下に行き、キャンバスに最後のメッセージを記し、首を吊ろうとしたが、意識が朦朧としてきて、気がついたら病院にいた』と証言しているそうです」(社会部記者)
現場にはいまだ複数の謎が残されている。
「猿之助さんは騒動当日の早朝7時頃に明治座に『舞台を休む』と連絡を入れており、マネジャーが3人を発見し通報した10時過ぎまでの空白の3時間はまだ解明されていない部分も多い。なぜか薬のパッケージが自宅から消えており、誰か第三者が持ち出した可能性も指摘されています。第一発見者のうち、別のマネジャーは関与を否定しており、A氏の説明が待たれる状況です」(前出・社会部記者)
猿之助の両親の死因は向精神薬の摂取による中毒死。向精神薬とは、精神安定剤や睡眠導入剤などを指す。猿之助には精神科への通院歴があり、以前から睡眠導入剤を処方されていたという。
「猿之助一家がのんだのはBZOと総称される、ベンゾジアゼピン系の薬であることがわかっています」(前出・捜査関係者)