首相公邸でのバカ騒ぎ写真の流出で秘書官を更迭された岸田首相の長男・翔太郎氏(32)。岸田事務所の秘書として“雑巾掛け”からやり直すと見られているが、御曹司の次の勤務地は永田町ではなさそうなのだ。岸田派関係者の話だ。
「広島の事務所で秘書をすると聞いています。議員会館詰めの秘書は仕事柄、官邸や公邸に出入りする機会が多くなるから、本人もバツが悪いでしょう。総理も東京に置かないほうがいいと考えたのでは。翔太郎さんは首相秘書官就任1年となる今年10月を節目に広島に戻って地元活動に専念し、本格的な後継者修業に入ると見られていました。それが今回の騒動で早まったのではないか」
父の岸田首相が東京育ちなのとは対照的に、翔太郎氏は小、中、高校まで広島で育った。前回の総選挙や先の統一地方選では翔太郎氏が首相の名代として応援に回ったという。地元での評判も悪くない。岸田後援会関係者が言う。
「脇は甘いけどやったこと自体は大したことでもないし、まだ若いから地元で秘書をやるならいいんじゃないですか。少し抜けているところがあるのも、地元の人間からするとかわいいと思える」
首相秘書官の役目をしくじり失意の底にある長男を、注目を浴びる東京には置かずに、温かく見守ってくれる国元に戻してほとぼりが冷めるのを待つということらしい。
この翔太郎氏の“広島勤務案”は岸田首相の親心というより、ファーストレディの裕子夫人の意向のほうが大きいという。
裕子夫人は広島サミット前に単身訪米してジル・バイデン大統領夫人と会談し、サミット本番では夫人主催の昼食会を開き、G7首脳の配偶者らと厳島神社を訪問。ファーストレディ外交をそつなくこなした賢夫人として知られるが、広島の名門出身で地元の人気は岸田首相以上だとされる。
「裕子さんはあまり地元入りしない岸田首相に代わって後援会の会合に1人で顔を出し、常に丁寧な態度で後援者たちに接してくれる。夫が偉くなっても上から目線になることはない。後援会の婦人部は裕子夫人にメロメロで、『裕子さんに総理になってもらいたいくらい』と公言するファンも多い」(後援会関係者)