二刀流メジャーリーガー・大谷翔平(28)が所属するエンゼルスのホーム・ロサンゼルスには、かつて野茂英雄氏が所属したナ・リーグの名門ドジャースも本拠を構える。新書『もっと知りたい! 大谷翔平』を上梓した大リーグ評論家・福島良一氏は、「フリーウェーシリーズ」と呼ばれる両チームの対決についてこう言う。
「2013年から8年連続地区優勝、2020年にはワールドチャンピオンに輝いた常勝軍団との対決はエンゼルスにとって最大のライバルとも言える超人気カードです。エース左腕クレイトン・カーショー、1番打者ムーキー・ベッツ、主砲フレディ・フリーマンなどスーパースターも目白押し。今季終了後、大谷さんのFA移籍先の最有力候補に挙がるチームでもあり、何かと見どころが多い」(福島氏)
大谷の現所属であるエンゼルスとドジャースの浅からぬ因縁を、福島氏が解説する。
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フリーウェーシリーズ
同じロサンゼルスを本拠地とするチームとして、エンゼルスにとって最大のライバルが、人気と実力を兼ね備えた名門球団ドジャースです。この両球団は毎年シーズン開幕前にロサンゼルス、アナハイムの各本拠地球場でオープン戦合計3試合を行うのが恒例行事となっています。両球場を国道5号線(通称サンディエゴ・フリーウェー)が結んでいることから「フリーウェーシリーズ」と呼ばれています。
1997年からナ・リーグとの交流戦でシーズン中にもフリーウェーシリーズが開催されるようになり、同年6月18日には、ドジャース野茂英雄、エンゼルス長谷川滋利が登板し、MLB史上初となる日本人同士の投げ合う歴史的瞬間も生まれました。
2022年シーズンまででフリーウェーシリーズは合計140試合行われ、予想外かもしれませんが、対戦成績はなんとエンゼルスが73勝67敗とリードしています。しかし、最近ではドジャースが過去10年間で9度も地区優勝と圧倒的な強さを誇り、2020年シーズン以降は逆にドジャースが13勝3敗と大きく勝ち越しています。
大谷さんのドジャース戦の成績を見ると、投手としての登板機会はありませんが、打者として26試合に出場し、打率・250、ホームラン2本をマーク。2018年7月8日にJT・シャギワ(元楽天)から初の代打決勝ホームランを放ち、2019年6月11日には当時ドジャースに在籍していた前田健太(ツインズ)から初回、右中間スタンドへ先制ホームランを打ちました。