ライフ

「朝目覚めることは当たり前のようでそうではない」“究極の朝活”を実践するお坊さんの日常

1月1日の朝の法要「元旦会」の様子。年に一度の特別なお勤めのため、通常よりもしつらいが豪華になる。(C)築地本願寺

1月1日の朝の法要「元旦会」の様子。年に一度の特別なお勤めのため、通常よりもしつらいが豪華になる。(C)築地本願寺

 朝に時間を確保し、趣味や勉強などに取り組む“朝活”を実践する人が増えているという。早朝からお勤め(読経)や掃除に励むお坊さんの生活は、“究極の朝活”といえるかもしれない。

「多くの寺院で毎日行うもので、特別なことではありませんが、早寝早起きで体調が整い、掃除で心が整う効果はあると思います」と話すのは、築地本願寺 副宗務長の東森尚人さんだ。

 築地本願寺では、毎朝7時のお勤め「晨朝勤行」を一般にも開放しているほか、月に一度、お勤め後にお堂の清掃をする「テンプルモーニング【※】」も実施している(約1時間、予約不要、無料)。

【※/Temple Morning(テンプルモーニング)とは、早起きして読経とお寺の掃除に参加する取り組み。詳細は「テンプルモーニング」で検索を】

「テンプルモーニング」に参加中の参拝客。隅々まできれいにして、心もスッキリ。ありがたい気持ちで一日を過ごすことができる。(C)築地本願寺

「テンプルモーニング」に参加中の参拝客。隅々まできれいにして、心もスッキリ。ありがたい気持ちで一日を過ごすことができる。(C)築地本願寺

 これは、お坊さんの「整う」感覚を体験できる貴重な機会だ。

 多数の僧侶が声を合わせ、歌うように唱える朝のお勤めは、お堂に心地よく響き渡り、自ずと厳かな気分になる。

「直接参拝いただけないかたに向け、ライブ配信もしています。不特定多数のかたがご覧になると思うと、毎回緊張します(笑い)」(東森さん)

 お堂には、通勤途中らしき人もちらほら。中には気持ちよさそうに眠りこみ、お勤めが終わるとスッキリとした表情で去って行く姿も。

「同様に休んでいるかたがよくいらっしゃるため、研究機関に脳波の測定をお願いしたところ、読経を聴いている最中にはα(アルファ)波が多く出ていることがわかりました」(広報担当の岡本優真さん)

 α波が増大すると心身ともにリラックス状態になり、ストレスケアや免疫力の向上、良質な睡眠促進効果が期待されるという。ストレスがたまっている人は朝、よく眠りたい人は夜、お経を聴いてみるのもいいようだ。(検証結果をもとにしたヒーリング動画『OTERA de CHILL』を築地本願寺公式YouTubeチャンネル内で配信中)

関連キーワード

関連記事

トピックス

第一子出産に向け準備を進める真美子さん
【ベビー誕生の大谷翔平・真美子さんに大きな試練】出産後のドジャースは遠征だらけ「真美子さんが孤独を感じ、すれ違いになる懸念」指摘する声
女性セブン
金メダル級の演技(C)NHK連続テレビ小説「あんぱん」NHK総合 毎週月~土曜 午前8時~8時15分ほかにて放送中
朝ドラ『あんぱん』で“韋駄天おのぶ”を演じる今田美桜の俊足秘話 「元陸上部で中学校の運動会ではリレーの選手に」、ヒロイン選考オーディションでは「走りのテスト」も
週刊ポスト
(撮影/田中麻以)
【高市早苗氏独占インタビュー】今だから明かせる自民党総裁選挙の裏側「ある派閥では決選投票で『男に入れろ』という指令が出ていたと聞いた」
週刊ポスト
『続・続・最後から二番目の恋』でW主演を務める中井貴一と小泉今日子
なぜ11年ぶり続編『続・続・最後から二番目の恋』は好発進できたのか 小泉今日子と中井貴一、月9ドラマ30年ぶりW主演の“因縁と信頼” 
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんの「冬のホーム」が観光地化の危機
《ベイビーが誕生した大谷翔平・真美子さんの“癒しの場所”が…》ハワイの25億円リゾート別荘が早くも“観光地化”する危機
NEWSポストセブン
戸郷翔征の不調の原因は?(時事通信フォト)
巨人・戸郷翔征がまさかの二軍落ち、大乱調の原因はどこにあるのか?「大瀬良式カットボール習得」「投球テンポの変化」の影響を指摘する声も
週刊ポスト
公然わいせつで摘発された大阪のストリップ「東洋ショー劇場」が営業再開(右・Instagramより)
《大阪万博・浄化作戦の裏で…》摘発されたストリップ「天満東洋ショー劇場」が“はいてないように見えるパンツ”で対策 地元は「ストリップは芸術。『劇場を守る会』結成」
NEWSポストセブン
なんだかんだ言って「透明感」がある女優たち
沢尻エリカ、安達祐実、鈴木保奈美、そして広末涼子…いろいろなことがあっても、なんだかんだ言って「透明感」がある女優たち
女性セブン
同僚に薬物を持ったとして元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告が逮捕された(時事通信フォト/HPより(現在は削除済み)
同僚アナに薬を盛った沖縄の大坪彩織元アナ(24)の“執念深い犯行” 地元メディア関係者が「“ちむひじるぅ(冷たい)”なん じゃないか」と呟いたワケ《傷害罪で起訴》
NEWSポストセブン
16日の早朝に処分保留で釈放された広末涼子
《逮捕に感謝の声も出る》広末涼子は看護師に“蹴り”などの暴力 いま医療現場で増えている「ペイハラ」の深刻実態「酒飲んで大暴れ」「治療費踏み倒し」も
NEWSポストセブン
中村七之助の熱愛が発覚
《結婚願望ナシの中村七之助がゴールイン》ナンバーワン元芸妓との入籍を決断した背景に“実母の終活”
NEWSポストセブン
松永拓也さん、真菜さん、莉子ちゃん。家族3人が笑顔で過ごしていた日々は戻らない。
【七回忌インタビュー】池袋暴走事故遺族・松永拓也さん。「3人で住んでいた部屋を改装し一歩ずつ」事故から6年経った現在地
NEWSポストセブン