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【横浜・女子大生殺害事件で注目】全国で「デートDV」を教えている中学校が増えている理由「”恋人を所有する意識”を変えるべき」

(写真はイメージ)

恋人関係のもつれから殺人に発展してしまうケースも……(写真はイメージ)

 6月29日、横浜市鶴見区で大学1年生の冨永紗菜さん(18)が、元交際相手だった自称会社員の伊藤龍稀(はるき)容疑者(22)に殺害された。2人は元々恋人関係にあったが、冨永さんは伊藤容疑者から首を絞められたり、SNSで脅すような内容のメッセージを送られたりしていたという。殺害理由について伊藤容疑者は、「よりを戻そうとしたが説得できなかった」と供述している。

 今回の事件のように、恋人関係のもつれから殺人に発展してしまうケースもある。実は今、そのような恋人同士の付き合い方に警鐘を鳴らすため、「デートDV」に関する講座を開く中学校が増えてきているという。

 デートDVとは、身体的な暴力、恋人間の束縛や監視、同意のない性行為など、交際相手が自分の思うように相手をコントロールするために起こす態度や行動のことを指す。

 滋賀県の草津市立高穂中学校は、助産師が講師として招かれ、いじめと同じく被害を受けていると感じたらその時点でデートDVだと指摘し、「一緒にいて不安や不自由を感じたらそれがサイン。早い段階で気付いて別れてほしい」と生徒たちに伝えた。そのあと、「恋人とのキス動画をTikTokにアップする」というテーマで、それを投稿したことによって起こりうる危険性を生徒同士で話し合わせる授業を設けたという。

 神奈川県の平塚市立大住中学校では、デートDVになりうるストーリーを、講師として来校した認定NPO法人エンパワメントかながわのスタッフが実演し、登場人物の気持ちを考えるといった講座を開催。北海道の三笠市立三笠中学校では、交際相手の携帯電話に別の異性の番号が入っているのを発見した場合を想定し、男女でロールプレイングを行なう講座が開かれた。

 なぜ「デートDV」を教える中学校が増えてきているのか、教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏はこう語る。

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