乃木坂46出身でテレビ朝日アナウンサー・斎藤ちはる(26才)の活躍ぶりが目立っている。『グッド!モーニング』(テレビ朝日系)での斎藤アナの“変化”について放送作家でコラムニストの山田美保子さんが解説する。
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6月30日をもって産休に入るため『グッド!モーニング』を卒業した新井恵理那に代わって彼女の位置に就いたのが斎藤ちはるアナだ。
『羽鳥慎一モーニングショー』のアシスタントから『グッド!モーニング』へ異動して約1年3か月。同番組には斎藤アナの先輩でエンタメ担当の山本雪乃アナ(2014年入社)や、ニュースを担当する紀 真耶アナ(2015年入社)、住田紗里アナ(2018年入社)らも出演しているが、5時25分、同番組の仕切り直しのタイミングで“センター”に立ったのは2019年入社の斎藤アナだった。
幼少期は子役モデルとして数々のテレビCMや雑誌に出演。その後、学業に専念するも、2011年、「乃木坂46」の第1期オーディションに応募し、3万8934人の中から36人の第1期メンバーに選出される。2017年からは『日立 世界・ふしぎ発見!』(TBS系)のミステリーハンターに選出されるなど、近年の在京局女性アナウンサーの中でも、もっとも華やかな経歴をもつ。
テレビ朝日では、入社と同時に『ミュージックステーション』のアシスタントに起用された女性アナウンサーはいたが、生ワイドの中でも報道番組のイメージが強い『~モーニングショー』に新卒で起用されたのは後にも先にも斎藤アナだけではないだろうか。
166cmと長身であるうえ、目鼻立ちがハッキリしたルックス。たとえ原色の衣装が用意されたとしても見事に着こなしている。さらに“乃木坂”時代に鍛えたダンス・パフォーマンスを羽鳥ら共演者からリクエストされると躊躇せずに披露することもあった。
「声なんかで選んでいませんから」とは、かつてテレビ朝日のアナウンサー採用担当だったベテラン男性アナの弁だが、斎藤アナの声は聴いていてとても心地がいい。“乃木坂”時代、歌唱力にも定評があったからだろうか。腹式呼吸による発声は、どちらかといえば低くて落ち着いたもので、年配の視聴者が多い『~モーニングショー』では当初からハマっていたものだ。
加えて学生時代から場数を踏んでいるのも大きい。私は朝はずっとテレ朝派で『グッド!モーニング』も『~モーニングショー』も平日は毎日見ているが、新人時代から斎藤アナが狼狽えている場面を見たことがない。百戦錬磨の羽鳥慎一から直にアナウンス力を学べたことも大きかっただろう。
自信に満ち溢れた“笑み”を見せるように
『~モーニングショー』で、しっかり修行をした斎藤アナは2022年4月、『グッド!モーニング』の総合司会と『ANNニュース』キャスターに就任した。これはスピード出世と言えよう。
4時55分の番組開始当初から住田アナや森 千晴(セント・フォース)の間に立ち、“センター”で出演していた斎藤アナが、この7月から、番組が仕切り直す5時25分、晴れて新井恵理那の位置=格上の“センター”となったのである。
ワンショットでニュースを読むことも、坪井直樹アナをはじめとする男性アナウンサーと掛け合う場面も増えた。
斎藤アナの優れている点の一つに、この“掛け合い”がある。特徴としては、多くのシチュエーションで、彼女は食い気味に相槌を打ったり、リアクションしたりするのである。