7月4日、東京・郁文館中学校で「厚生労働省『知って、肝炎プロジェクト』健康デー2023」が行われた。
2012年より、肝炎に関する正しい知識や肝炎ウイルス検査の必要性を伝え、早期発見・早期治療へ向けて自ら積極的に行動していくことを目的に活動する「知って、肝炎プロジェクト」。健康について考えるきっかけを発信する場として、「一人ひとりが自分の健康について考えるために必要なこととは?」をテーマに開催された。
開会の挨拶として厚生労働大臣の加藤勝信氏が壇上に上がり、体育館に集まった約500人の生徒たちへ肝臓の機能や疾患についてわかりやすく説明。発足から12年目を迎えて今回、健康デーとして初めて中学校へ訪れたことを明かし、「中学生の今の時期から肝炎について理解し、家でもお父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんに伝えてください」と生徒たちに呼びかけた。
なぜ今回、中学校で啓発イベントをしたのか。
プロジェクトを牽引し、厚生労働省の健康行政特別参与を務める杉良太郎が、理由を語った。
「郁文館中学校では生徒の皆さんで健康について学び、大人になって社会へ出た時にどうすべきかを考えるプロジェクトが作られていると、聞きました。肝臓は悪くなっていることになかなか気が付かない“沈黙の臓器”です。知らない間に進行して肝炎、そして肝硬変や肝がんへと移行してしまいますが、早期発見、早期治療で悪化を防ぐことができます。皆さんのような若い年代から関心を持つことが大事だったと、大人になって今日の経験を振り返る機会があるはずです」
続いてその呼びかけを引き継ぐ形で「知って、肝炎プロジェクト」肝炎対策特別大使の伍代夏子が、C型肝炎を克服した自らの体験や早期発見の重要性などを訴えた。
この日のイベントは二部制で行われ、第一部では心身ともに元気に生きるための健康づくりとして、郁文館中学校の全校生徒へ向けたダンス教室が行われた。「ダンスを通じて体を動かすことがどれだけいいか、今日は直に感じてほしい」という杉の発言を受けて、講師の3名が登場。