三方を山に囲まれる京都は、川と地下水が豊かな水の都。暑い夏だからこそ、水がもたらす涼のありがたみを体感できる。千年の都で古の夏を京都・宇治市出身の女優・中村静香と味わおう。
清めの川が流れる京都最古の二社
“水の都”と呼ばれる京都の旅をナビゲートするのは、京都府出身の中村静香さん。
「京都の夏は暑いとよく言われますが、涼やかな清流や池が多く、ちょっと足を踏み入れると清涼な空間に出合えるスポットがたくさんあるんですよ」
京都最古の神社とされる「上賀茂神社」と「下鴨神社」の広大な境内にも、いくつもの川が流れ、緑も豊かで心身がリフレッシュする。風雅な建物や神事、伝統行事に触れられるのも楽しい。
●上賀茂神社(賀茂別雷神社)京都市北区上賀茂本山339
677年に造営。祭器を清める御物忌川と人を清める御手洗川が合流して「ならの小川」となる。
●下鴨神社(賀茂御祖神社) 京都市左京区下鴨泉川町59
上賀茂神社と同じく、古代氏族・賀茂氏の氏神を祀る。楼門は国指定の重要文化財。
●加茂みたらし茶屋 京都市左京区下鴨松ノ木町
下鴨神社前に位置し、名物「みたらし団子」を楽しめる大正11(1922)年創業の老舗。「みたらし 3本付」(お茶付き)は500円。
●御手洗祭 7月21~30日
土用の丑の日前後に御手洗池の清水に足をつけて献灯し、無病息災を祈る「足つけ神事」(御手洗祭)は、京都の夏の風物詩。