「バカリズムさんの研究発表は“お金が取れる”」
番組MCのバカリズムももちろん研究発表をする。「芸能人の『家では全裸』発言史」、「柴田理恵号泣史」、「芸能人の『小さいおじさん』目撃談史」、「カラオケビデオ俳優史」、「エイプリルフールに嘘をつく芸能人史」など他のプレゼンとは一線を画すバカリズムらしい目線で毒っけのある発表をしているが、その発表は単独ライブのネタのように練り上げられている。
「バカリズムさんは資料分析の角度とアウトプットの変換力がスゴい。このデータを使って、あんなふうになるんだって私自身いつも驚いています。事実の配置と解釈が常人を超えているんです。パイロット版のバカリズムさんによる研究発表を見た時にこれはスゴいキラーコンテンツだなって思いました。本当にイベント化したらお金取れちゃうなっていうものを毎回見せていただいています(笑)」
彼が研究発表した「エイプリルフールに嘘をつく芸能人史」では、意外にも「今までで一番(ご本人からの)許可が取れなかった調査」だと伝えられていた。他にも許可取りに苦労したものはあるのだろうか。
「やっぱり『エイプリルフール~』が圧倒的に苦労しましたが、あとは『寝起きドッキリ史』ですかね。昔の出演者が大御所すぎたっていうのと、若い頃の映像を今使ってほしくないという方が多かったですね。それでも、この企画を面白いと思ってくださったり、我々の熱意を受けて快くOKしてくださる方もいらっしゃいました。
あとは当然ながら、僕らの編集方針も大事だと思っています。せっかくOKしてくれた人が「こんな内容ならOKするんじゃなかった」と思うことがないよう、トータルの見え方と着地点に最大の配慮を心がけています。『エイプリルフール~』はそのギリギリのラインでしたね。洒落っけで嘘を言っただけなので別にいいじゃないか、とも思うんですけど、ご時世に合わせてついた嘘とはいえ、今掘り起こすと炎上するリスクがあると思うので細心の注意を払って制作しました。
『芸能人の「家では全裸」発言史』でもそうですけど、バカリズムさんの発表は温かい笑いで包んでくれているから、切り口に毒っ気があっても成立しているっていうのはありますよね」