「夫婦夫婦」
「昏睡状態でも耳だけは聞こえていると医師に言われたので、病室では『白いブランコ』や『真夜中のギター』など、仲本さんが大好きだった楽曲を流しっぱなしにしていました。報道だと死亡時刻は22時22分になっているんですが、本当は22時前に亡くなっていたんです。私が死を受け止められなくて、『ちょっと待って下さい』と医師にお願いして、仲本さんの手を握ったり写真撮ったりして。でも心電図のモニターは波が無くなっていた。仲本さんの人生って、ゼロからスタートじゃないですか。もう一度頑張ろうよ、まだ大丈夫だよって話しかけていた。医師は病室の隅でずっと待っていましたが、22時19分に『そろそろいいですか?』と聞いてきたので、『あと3分待って下さい』って。それで22時22分に死亡宣告になりました。2222だから夫婦夫婦っていう意味でね」
純歌さんのトークの後、ゲストのお笑い芸人らをステージに上げ、参加者一同で仲本さんに献杯。バースデーケーキに82個の蝋燭を灯し、純歌さんが吹き消した。続けてこんなエピソードを披露したのだった。
「2022年5月、私がカレー店を始めて別居状態という報道が出たんです。仲本さんに『こんな記事が出てごめんなさい』とメールをすると、『僕は純歌のことが大好きだよ。だから別にいいんだよ』と返信が来ました。いつも私のことばっかり考えていて、何でもいいよいいよ、って。その後何故か携帯が壊れてしまって、メールや録音した彼の音声が聞けなくなりました。
最後は仲本さんと一緒に出したデュエット曲『この街で』で終わりにしたいと思います。『俺が死んだ後にも、純歌が1人で歌えるように』って、自分のバージョンの声と動画を残してくれたんです。見ちゃうと泣いちゃうので、泣かないように頑張ります」
そう言ってマイクを握った純歌さんは泣きながら同曲を熱唱。感極まって涙を流す参加者も多かったという。