元乃木坂46の深川麻衣(32才)が、連続ドラマ『彼女たちの犯罪』(日本テレビ系)に主演する。共演陣で目を引くのは元AKB48の前田敦子(32才)の名前だ。同じトップアイドルグループ出身の2人だが、アイドル時代のポジションは実に好対照だ。
前田は言わずと知れたAKB48黄金期の絶対的センター。2012年に卒業するまで7年間の活動中、大半のシングルでセンターに立ち続けたレジェンドだ。AKB48の顔でもあり、象徴でもあり、代名詞でもあった“あっちゃん”。卒業後、女優を目指した彼女は当初、主演作が多かった。
「AKB48全盛期や卒業後2~3年までは、周りのスタッフたちを含めて、“主役級のキャスティングじゃないと受けない”というような雰囲気がありましたね。もちろん、当時は話題性もあり、引っ張りだこでしたから仕方ないのですが、周囲の大人たちも気を遣う様子がありありとうかがえました」(制作会社関係者)
ただ、近年は脇役でも存在感を発揮している。2021年に放送された『イチケイのカラス』(フジテレビ系)では、第2話にゲスト出演し、幼児虐待の容疑で起訴される料理研究家を好演。主役にこだわらず、役どころや演技の幅を広げている。
「AKB48卒業から10年目、ようやく当時のイメージからの脱却を果たしたと言っていいでしょう。以前からシアターコクーンで上演した初舞台『太陽2068』(2014年)などで体当たりの演技にも挑戦してきました。私生活で俳優・勝地涼(36才)との結婚、出産、離婚を経験したのも大きい。最近では、清純派以外の役どころにハマるようになってきました」(前出・制作会社関係者)
一方の深川はというと、デビューから常に中心メンバーだった前田とは違い、アイドル生活は「2軍」からのスタートだった。2011年8月の乃木坂46最終オーディションで発表された「暫定選抜」からは外れ、2012年2月のデビューシングル『ぐるぐるカーテン』でも選抜漏れという評価を味わう。いわゆる「アンダー」に落ちてしまったのだが、当時を知る広告代理店関係者が振り返る。
「1期生の中で年齢は上から2番目。年少のメンバーから慕われていましたが、リーダーシップがあるタイプではなく、正直、存在感は薄かった。ただ、性格はバツグンに良かったんです。優しく癒やし系で“聖母”という通り名が定着するほど。ファンサービスもとにかく真摯で、ジワジワと人気を獲得していきました」