主演ドラマ『この素晴らしき世界』(フジテレビ系)での好演が話題となっている若村麻由美(56才)。その魅力について、コラムニストで放送作家の山田美保子さんが分析する。
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体調不良で緊急降板した鈴木京香サン(55才)に代わって、ドラマ『この素晴らしき世界』(フジテレビ系)の主演を務めているのが若村麻由美サン。
京香サンの降板発表はクランクインの2日後でしたから、当然、ポスター撮りも終えていたでしょう。番宣のために京香サンのインタビューを済ませていたメディアもあったかもしれません。
そのようなタイミングで主演を引き受け、しかも若村サンにとっては『夜桜お染』(同)以来、約20年ぶりの地上波連続ドラマの主演。共演者として名を連ねる木村佳乃サン(47才)や沢村一樹サン(56才)、マキタスポーツさん(53才)とは初共演だというのですから、これはかなりの覚悟が必要だったと思われます。それでも快諾した若村サンに対しては関係者のみならず、視聴者の皆さんも大拍手を送っているのではないでしょうか。
ある日突然、平凡な主婦が失踪した大女優になりすまして二重生活を送ることになるコメディー。若村サンは若い頃から「喜劇ができる役者になりたい」と思っていたといいます。
パート先のスーパーで、同僚役の猫背椿サン(50才)や向上心もなければ先輩の言うこともさっぱり理解しない新米役の平祐奈サン(24才)と共にパートに明け暮れ、自宅の洗濯機が出す異音を聞きながら夫役のマキタスポーツさんと夕食をとったり、息子役の中川大輔サン(25才)のスーツのボタン付けを面倒くさそうな顔一つせず引き受けたり……と、若村サンは生活感あふれる主婦・浜岡妙子役を好演されています。
一方、ランニングマシンで体を絞り、ロングヘアのウイッグと華やかな衣装で臨む大女優・若菜絹代になりきる若村サンは、さすがベテラン女優。エキセントリックであり、ワガママでもある「若菜絹代」にピッタリなのは、京香サンではなく若村サンの方だったのではないかとさえ思っている私がいます。
コメディー作品というだけあって、随所にクスリと笑えるネタが仕込まれているのも、私のツボ。佐戸井けん太サン(66才)が、映画『検察側の罪人』の酒向芳サン(64才)!? と思わせたり、会見を担当したリポーターさんのクレジットが「梨田公子」だったり。これ、往年の芸能リポーター・梨元勝さん(享年65)と井上公造さん(66才)のお名前から一文字ずつ、いただいちゃっていますよね(笑い)。