結成16年以上の漫才師による漫才賞レース「THE SECOND~漫才トーナメント~」で準優勝したマシンガンズ。ベスト4の漫才師たちへの連続インタビューで「内心では焦っていた」という決勝の舞台について振り返った。彼らが大舞台に“アドリブ漫才”で挑もうとした思いとは──。【前後編の後編。前編から読む】(聞き手/中村計=ノンフィクションライター、『笑い神 M-1、その純情と狂気』著者)
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──準決勝の三四郎戦は1回戦とは打って変わって、らしさ全開でしたね。284対256の圧勝でした。三四郎は1回戦で278点の最高得点をマークしていたのですが、マシンガンズはそれを上回る284点を叩き出しました。
滝沢秀一:あの対戦は、楽しめましたね。僕らの漫才はいつでも終われるので、会場のストップウォッチを見ながら、いつもだったら(制限時間の)6分ぴったりで「よし!」って切り上げていたんです。でも、あのときは6分25秒くらいまでやりましたからね。
西堀亮:6分半を超えると違反で点を引かれてしまうので、じゃあ、ギリギリまでやってやろう、と。先攻だったので、1つでも多く笑いをとってやろう、って。
──後攻の三四郎はやりにくそうに見えましたもんね。
滝沢:対戦形式は後攻の方が有利ですけど、プレッシャーがよりかかるのは後攻なんですよ。僕らもノックアウトステージの「32→16」でガクテンソクとやったとき、嫌でしたもん。先攻のガクテンソクが尻上がりにウケてて、最後、拍手笑いで終わって。完璧だなと思って。この後やるの? って。
西堀:僕らは先行逃げ切りの方が向いてるんじゃないかな。ノックアウトステージ「16→8」でランジャタイとやったとき、僕らが先行で、ランジャタイが後攻だったじゃないですか。あのとき三四郎の小宮(浩信)が、僕らがウケたもんだからランジャタイがフォームを崩してたって言ってたんですよ。だから、三四郎戦も、僕らの先行策がバチッとはまったんじゃないかな。