ライフ

占い師が人の心を操るために使う心理テクニック『自己成就予言』『確証バイアス』『バーナム効果』

「自己成就予言」とは、たとえ思い込みであっても、ある“予言”を信じて行動し、いつの間にかそれが現実になる現象をいう

「自己成就予言」とは、たとえ思い込みであっても、ある“予言”を信じて行動し、いつの間にかそれが現実になる現象をいう(イラスト/亀川秀樹)

 俳優・永山絢斗(34才)が大麻取締法違反容疑で逮捕される2か月前、『突然ですが占ってもいいですか?』(フジテレビ系・月曜23時~)で、それが“予言”されていたことが話題になった。それと時を同じくして、『占い師星子』というコミックスが注目を集めている。なんと作中で占い師が駆使する心理テクニックが露わにされているのだ。そこで、占い師が実際に使っているという心理テクニックのいくつかを紹介しよう。

自己成就予言

「自己成就予言」とは、たとえ思い込みであっても、ある“予言”を信じて行動し、いつの間にかそれが現実になる現象をいう。予言が当たったと巧みに錯覚させる心理テクニックの1つで、占い時のこんな会話もその一例だ。

「あなたは今後3年間が恋愛運上昇のモテ期です。合コンに誘われたら参加なさい」
「明るく楽しい男性に出会えますか?」
「あなたを幸せにしてくれるのは、ただ明るいだけでなく、アウトドアを好むタイプです。だから、スポーツやキャンプ、釣りなどを趣味にしている人を探してみてください。きっと、あなたに新しい世界を見せてくれる大切なパートナーになるはずです」

 そう言われると、相談者は条件に合うアウトドア派の男性を探すようになる。その時点でインドア派の男性を除外するため、結果的にアウトドア派の彼氏を見つけてしまうことになる。漫画『占い師星子』の監修者で、占いに関する本や雑誌の編集に携わって30年以上、30人を超す占い師とかかわってきた河央麗禾さんは言う。

「そうだと思い込むことで、自ら占い師の予言に沿った行動をするようになるのです。結局は自分で狙いを定めて行動し、実現できただけなんですけどね」(河央さん・以下同)

確証バイアス

「バイアス」とは、考え方や態度が特定方向に偏ることで、「偏見」「先入観」とも訳される。 たとえば、「血液型がA型の人は几帳面で、AB型は神経質だ」とか「体育会系の人は明るく快活で、理系の人は真面目だが根暗だ」のように、血液型・学歴・性差などで先入観や決めつけが生じやすい。

「確証バイアス」に陥ると、自分が正しいと信じたことしか目に入らず、それに反する情報や意見を受け入れようとしなくなる。なので、占い師からすれば、相談者がどんな「確証バイアス」に陥っているかを知り、それに沿った話題展開をしたり、あるいは逆用したりすれば、相手をより操りやすくなる。

「あなたの彼氏はどんなタイプですか?」
「典型的な“獅子座のB型”です」
「(なるほど、この相談者は星座や血液型をそのまま信じ込むタイプか。ということは……)彼氏はもしかしてマイペースすぎるんじゃないですか?」
「そうなんです」
「見た目へのこだわりが強く、華やかで美人タイプの女性を好みませんか?」
「はい、その通りです」

「となればですね──」そう、相手の思い込み・決めつけがわかってしまえば、相手をその気にさせ自分のペースに巻き込むのはたやすいのだ。

関連記事

トピックス

中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ(右・時事通信フォト)
「スイートルームの会」は“業務” 中居正広氏の性暴力を「プライベートの問題」としたフジ幹部を一蹴した“判断基準”とは《ポイントは経費精算、権力格差、A氏の発言…他》
NEWSポストセブン
騒動があった焼肉きんぐ(同社HPより)
《食品レーンの横でゲロゲロ…》焼肉きんぐ広報部が回答「テーブルで30分嘔吐し続ける客を移動できなかった事情」と「レーン上の注文品に飛沫が飛んだ可能性への見解」
NEWSポストセブン
大手寿司チェーン「くら寿司」で迷惑行為となる画像がXで拡散された(時事通信フォト)
《善悪わからんくなる》「くら寿司」で“避妊具が皿の戻し口に…”の迷惑行為、Xで拡散 くら寿司広報担当は「対応を検討中」
NEWSポストセブン
中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ(右・時事通信フォト)
【約4割がフジ社内ハラスメント経験】〈なぜこんな人が偉くなるのか〉とアンケート回答 加害者への“甘い処分”が招いた「相談窓口の機能不全」
NEWSポストセブン
男性キャディの不倫相手のひとりとして報じられた川崎春花(時事通信フォト)
“トリプルボギー不倫”4週連続欠場の川崎春花、悩ましい復帰タイミング もし「今年全休」でも「3年シード」で来季からツアー復帰可能
NEWSポストセブン
中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ(右・時事通信フォト)
【被害女性Aさんが胸中告白】フジテレビ第三者委の調査結果にコメント「ほっとしたというのが正直な気持ち」「初めて知った事実も多い」
NEWSポストセブン
佳子さまと愛子さま(時事通信フォト)
「投稿範囲については検討中です」愛子さま、佳子さま人気でフォロワー急拡大“宮内庁のSNS展開”の今後 インスタに続きYouTubeチャンネルも開設、広報予算は10倍増
NEWSポストセブン
中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ
「スイートルームで約38万円」「すし代で1万5235円」フジテレビ編成幹部の“経費精算”で判明した中居正広氏とX子さんの「業務上の関係」 
NEWSポストセブン
記者会見を行ったフジテレビ(時事通信フォト)
《中居正広氏の女性トラブル騒動》第三者委員会が報告書に克明に記したフジテレビの“置き去り体質” 10年前にも同様事例「ズボンと下着を脱ぎ、下半身を露出…」
NEWSポストセブン
「岡田ゆい」の名義で活動していた女性
《成人向け動画配信で7800万円脱税》40歳女性被告は「夫と離婚してホテル暮らし」…それでも配信業をやめられない理由「事件後も月収600万円」
NEWSポストセブン
昨年10月の近畿大会1回戦で滋賀学園に敗れ、6年ぶりに選抜出場を逃した大阪桐蔭ナイン(産経新聞社)
大阪桐蔭「一強」時代についに“翳り”が? 激戦区でライバルの大阪学院・辻盛監督、履正社の岡田元監督の評価「正直、怖さはないです」「これまで頭を越えていた打球が捕られたりも」
NEWSポストセブン
現在はニューヨークで生活を送る眞子さん
「サイズ選びにはちょっと違和感が…」小室眞子さん、渡米前後のファッションに大きな変化“ゆったりすぎるコート”を選んだ心変わり
NEWSポストセブン