結成16年以上の漫才師による漫才賞レース「THE SECOND~漫才トーナメント~」。ベスト4の戦績を残した三四郎は、なぜ準優勝したマシンガンズに敗れたのか。ベスト4進出芸人への連続インタビューで、三四郎は「手強いだろうなと思っていたのがマシンガンズ」だったと明かした。そのマシンガンズ戦の振り返りと、第2回大会への出場について尋ねた。【前後編の後編。前編から読む】(聞き手/中村計=ノンフィクションライター、『笑い神 M-1、その純情と狂気』著者)
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──決勝の1回戦は、よりによってというか、東京の古くからの盟友でもあるスピードワゴンでした。やりにくかったのではないですか。
小宮浩信:でも、流れ星さんが最強だと思っていたので。1回戦は流れ星さんに勝ったネタをぶつければ、誰が相手でもいけるんじゃないかなと思っていました。緊張も流れ星さんとやった時がピークでしたね。あそこで負けたら、出場してないのと同じことになってしまうので。
相田周二:何のリターンもなく終わってましたね。
小宮:そこへ行くと決勝生放送は、楽しんでいましたね。ネタが飛んでも、スベっても別にいいやぐらいの気持ちでいましたから。
──そのスピードワゴン戦は278対257で快勝でした。「占い師」のネタは決勝でもいい反応が返ってきていましたよね。
小宮:でも、流れ星のたきうえさんが俺らに負けたとき「審査員がお笑いマニアだからダメだ」みたいにツイートして、それが炎上したじゃないですか。なので、それに賛同しようとする空気もあって、思ったほど点数が伸びなかった気もしますね。
相田:たきうえが愚痴ってたネタはどれだ? これのことか? みたいな感じで構えられてしまったような。
──そして、準決勝の相手はマシンガンズでした。
小宮:決勝で唯一、手強いだろうなと思っていたのがマシンガンズでしたね。予選会でウケていたという話は聞いていたんですけど、正直、ここまで勝ち上がってくるとは思っていませんでした。ずっとアドリブみたいな漫才だったので、賞レース向きじゃないんだろうなと思っていたら、これでもいけるんだ、って。