なぜ中沢若頭は磯部総長に暴行を加えたのか。中沢若頭は取り調べに黙秘を続けているというが、「暴行の原因のひとつに磯部総長の体調の変化によるものがあるのではないか」と指摘するのが実話誌記者だ。
「どうやら磯部総長は認知機能が低下していて、これまでできたことができなくなったり、物事を忘れてしまうことが増えていたようだ。組員たちも“親”である磯部総長のサポートを続けていたが、いまの常滑一家は組員がかなり減っていて1人1人の負担が大きかった。民間の施設を頼るわけにもいかない。ヤクザはシノギ(ヤクザの経済活動)が厳しくなっているが、常滑一家のシマ(縄張り)も同様で、上納金などの負担も大きいなか、磯部総長の介護も加わり、ストレスを抱えていたのではないか。高齢化が進むヤクザ界も老老介護は他人事ではない」
また、「磯部総長は8月頭に、一緒に逮捕された男性の恐喝に共謀した容疑で逮捕されている」(同前)ため、関係者の間ではこの事件をきっかけに警察は常滑一家に対し徹底的な捜査を進めるとみられている。