にこやかな顔でこちらに語り掛けるのはミュージシャン・作曲家のパッパラー河合さん(62)。自身のバンドである爆風スランプ以外でも、ポケットビスケッツの『YELLOW YELLOW HAPPY』『POWER』というヒット曲を始め、数多くの楽曲を手掛けている。今回は、河合さんにアイドルグループのプロデュースの裏話や、爆風スランプの現在についても語ってもらった。【前後編の後編。前編から読む】
──パッパラー河合さんが楽曲を手掛けたアーティストと言えば、『YURIMARI』(女優の中村ゆり、元タレントのMARIからなるアイドルデュオ。1998年デビュー)ですね。彼女たちの楽曲は、今も根強い人気があります。
「この前、アイドル関連のイベントに出演したら、お客さんから“アイドルを好きになったきっかけはYURIMARIだったんです”って声を掛けられた。“YURIMARIに会えなくても河合さんでもいい”って言われましたよ(笑)」
──今でも交流があったりされますか?
「たまに会ってお茶とかしますね。ゆりちゃんは、初めて会った15歳の頃よりも凄く綺麗になって、“整形したんじゃないの?”って聞いたら、“それだけはしていない”って否定されました。
まりちゃんが上京する時には、3人で会ったりもします。この前も、渋谷ヒカリエの喫茶店でお茶しましたよ」
──またYURIMARIの歌声を聞くことができるのでしょうか。
「“歌いたくなったら、いつでも言って”と伝えているのですが、“絶対に嫌だ”って断られていますね(笑)。当時はまだ2人も若かったから、レコーディングの途中でどこか逃げてしまったこともあったんです」
── YURIMARIの『未来はコンピューターネットワークの中に』(1998年)には、きわどい歌詞も入っています。
「コンプライアンス的に、今だとダメかもしれないですね。1970年代のアイドルって、おじさんが考えたわいせつな雰囲気がする歌詞を歌わされていた。その影響があったのかもしれないです……」