最後の一曲として選んだ新曲を歌い上げると、工藤静香(53才)の瞳は、うっすらと浮かべた涙で輝いていた。この日工藤は、ライブツアーの最終日を東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で迎えていた。
7月から始まったこのツアーでは、8月に発売したばかりの新曲で、ドラマ『科捜研の女』(テレビ朝日系)の主題歌である『勇者の旗』を披露したり、会場からのリクエストに応えてその場で選曲をしたりとサービス精神をいかんなく発揮した。
「おニャン子クラブの『セーラー服を脱がさないで』を振り付けつきで、披露するというサプライズもありました。アコースティックライブなので、アイドル時代の曲は聴けないと思っていたファンは驚きながらも大盛りあがりでした」(音楽関係者)
大団円で迎えた千秋楽。ライブが終盤に差し掛かると、会場には異様なざわめきが走った。
「実は木村拓哉さん(50才)、長女のCocomiさん(22才)、次女のKoki,さん(20才)が来場していたのです。3人で並んで座っていて、ママの姿を食い入るようにじっと見つめていました。『セーラー服?』のときは姉妹2人が目を丸くして顔を見合わせ、驚いていたのが印象的でしたね。
ファンが混乱しないように、ライブ終了の直前にこっそりと会場を後にしようとしていたのですが、立ち上がった3人を見て、それまではまったく気づいていなかったお客さんがハッとした表情になり、小さな悲鳴のような歓声も聞かれました」(前出・音楽関係者)
この日の主役は妻であり、母。木村と2人の娘はそう示し合わせていたかのように、シンプルなファッションで会場入りしていた。木村は黒のTシャツにデニムというカジュアルファッション。CocomiとKoki,も2人そろって黒のTシャツに黒のデニム。3人は木村が運転する車に荷物を積み込むと、工藤より一足先に会場を後にし、家路まで束の間のドライブを楽しんだ。
家族の晴れ舞台に足を運び、応援する──当たり前のことのようにも思えるが、木村家のこれまでを知る人物は驚きを隠さない。
「家族揃って公の場に姿を現すのは、かなり珍しいことです。こうした姿を見せるということは、以前にも増して家族を“チーム”として考えているということなのでしょう」(テレビ局関係者)
ある芸能関係者も、こう指摘する。
「工藤さんのツアーが7月に始まったのも、新曲がドラマの主題歌に内定したことを7月末に発表したのも、木村さんが主演を務めたドラマ『教場』の放送終了を待ちたいという彼女の意向があったから。それまでは木村さんの話題とバッティングしないようにと、工藤さん側の情報発信を控えていたのです」