元ボクシング世界チャンピオンから俳優・タレントに転身し、長く人気を博したガッツ石松さん(74)。ボクサーから芸能人に転身し成功した、まさに先駆けだった。現在はタレント活動より俳優業の仕事の方が多く、それも「サムタイムときどき」なのだという。その理由をガッツさんに聞いた。【前後編の後編。前編から読む】
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俳優の仕事は、サムタイムときどきだね。一昨年のドラマ『日本沈没―希望のひと―』(TBS系)では杏ちゃんと小栗旬さんと共演したよ。杏ちゃんのお父さんの上原謙……じゃなくて私は渡辺謙ちゃんと仲良かったから、一緒に写真を撮った。謙ちゃんとはNHKの朝ドラ『はね駒』で共演したんだ。ちょうど杏ちゃんが産まれたときだったから、謙ちゃんがいろんな話をしててさ、私がお祝いを送ったりしたんだよね。
それから今年は、依頼人役を演じた『必殺仕事人』(テレビ朝日)の放送が1月にあったのと、今はNHK Eテレの『Q 〜こどものための哲学〜』っていう15分番組で、“チッチ”という人形の声をやったのが、毎週金曜日の夕方4時45分から再放送されてるね。あとね、とちぎテレビの『とちブラ』って番組のナレーションもやってるよ。
芸能人・ガッツ石松という第二の人生も峠を越したね。もうやりきった。元世界チャンピオンというイメージを大事にしたいから、それを貶めるような極悪非道な役だけはやらなかったけど。