突然の“キムタク”の登場に視聴者も驚いたかもしれない──。9月7日、ジャニー喜多川氏による性加害問題を巡って、ジャニーズ事務所が記者会見を開き、民放テレビ局はテレビ東京を除いて生中継した。フジテレビは普段はドラマの再放送枠だが、夕方のニュース枠『Live Newsイット!』を拡大した。冒頭、スタジオの榎並大二郎アナが会見場を呼び掛けると、木村拓也アナが登場。漢字こそ違うものの元SMAPの木村拓哉と同姓同名の読みのため、ネット上で話題になった。木村拓也アナとは何者なのか。
「法政大学から2013年にフジテレビに入社した11年目です。若手の頃から『めざましテレビ』のレポーターや『ニュースJAPAN』のサブキャスターなどを経験し、7年目の2019年4月からの1年半、カトパンこと加藤綾子アナと共に『Live Newsイット!』のメーンキャスターを務めました。ここ3年は、同番組で現場に赴く“アクティブキャスター”として働いています。今回の中継もその一環で、当然“木村拓也”という名前だから狙って起用されたわけではない」(放送記者・以下同)
木村拓也アナは1990年8月1日生まれ。当時まだSMAPはデビューしていなかった。プロ野球の日本ハムや広島、巨人で活躍した同姓同名の木村拓也は1990年のドラフト外で日本ハムに入団している。そのため、木村アナの名前は2人にちなんで付けられたわけではない。成長するにつれ、SMAPの木村拓哉やプロ野球選手の木村拓也が有名になっていったというわけだ。
「木村アナは中学の頃、親に『名前変えてほしい』と土下座したこともあるそうです。中学1年生の2003年にSMAPの『世界に一つだけの花』が大ヒット。その頃、木村拓也選手は広島でバリバリのレギュラーであり、翌年にはアテネ五輪のメンバーに選ばれています。ちょうど思春期に2人が大活躍していたため、複雑な心境になったのでしょう」
高校3年の時にアナウンサーになることを決意。卒業後は就職するつもりだったが、受験勉強を開始して法政大学に入学。在学中に浅草で人力車の車夫のアルバイトを始めた。これが“木村拓也”という名前に対する認識を変えたという。
「すぐに名前を覚えられることもあり、月間売上1位を記録するなど店に貢献した。これが自信にもなったでしょうし、就職活動でフジテレビを受ける際にも大きなアピールになったようです。“木村拓也”という名前でなければ、フジテレビのアナウンサーにはなれなかったかもしれません」
有名人と同姓同名になると辛い思いをすることもあるかもしれないが、考え方次第では大きなプラスになるようだ。