近年、ジャニーズ事務所からは退所者が相次いだ。今年5月、「King & Prince」の平野紫耀(26才)と神宮寺勇太(25才)が、グループ脱退とともに退所。岸優太(27才)も9月末での退所が決まっている。また、5月には2021年に解散した「V6」の三宅健(44才)が、8月末には「Kis-My-Ft2」の北山宏光(37才)が事務所を去った。
振り返ると、所属タレントの“流出”が顕著になったのは、2016年末に「SMAP」が解散し、翌年、稲垣吾郎(49才)、草なぎ剛(49才)、香取慎吾(46才)が、「新しい地図」として再出発を図った頃からだ。その後、中居正広(51才)は2020年に個人事務所を設立した。同年には、「TOKIO」の長瀬智也(44才)が年度末での退所を発表した。退所の理由はさまざまだが、おおむね「所属タレントのままだと、自分の思い描く活動ができない」という、方向性の不一致とも言えるものだ。
一方で、一部で退所がささやかれつつも、所属として活躍を続けるタレントもいる。SMAPデビュー時の6人のうち、唯一残っているのが木村拓哉(50才)だ。
「SMAPの独立騒動時、木村さんだけが事務所への残留を希望したため、グループは解散せざるを得なかった──というのがファンの認識で、ファンの中には木村さんを悪者にする声もありました。
でも、当時メンバーの中で木村さんだけが既婚者で、娘2人もまだ10代前半。唯一、家庭を支える立場にあった木村さんが、足並みを揃えられなかったのは仕方ない面もあった。SMAP解散の経緯については木村さん自身、悔恨の念も抱いていたと思います」(芸能関係者)
ソロでの活動が本格化してから、木村の変容は周囲からも見て取れるほどだった。
「木村さんのプライベートでの交友関係は、“狭く深く”が基本です。かつては事務所の後輩を引き連れて食事に行ったりする機会は限られていました。ただ、ソロになってからは、後輩を気遣ったり、アドバイスを送ったりする姿勢が目に見えて増えた印象です」(前出・芸能関係者)
今年7月、木村がMCを務めるラジオ番組のゲストに招いたのは、昨年10月に世界デビューを果たした「Travis Japan」の、宮近海斗(25才)、中村海人(26才)、七五三掛龍也(28才)だった。
「ラジオという表舞台を用意しただけでなく、彼らのメンバー間トラブルの話題にあえて切り込んでいったりして、表面的ではない後輩とのつきあい方をしている印象でした」(前出・芸能関係者)
木村はほかにも、「KAT-TUN」の亀梨和也(37才)とはサーフィンやサウナを一緒にする仲。亀梨からの“当日のお誘い”に気軽に対応したこともあったという。「Kis-My-Ft2」の藤ヶ谷太輔(36才)には、箱いっぱいの洋服をプレゼントしたこともあった。
「木村さんは、10月からスペシャルドラマの撮影を控えています。ソロで活動し、映画やドラマの主演オファーも絶えません。自分の仕事をまっとうするだけでなく、後輩たちにも活躍してほしいという心情を強く持っているのでしょう。SMAP時代に果たせなかった“ジャニーズファミリーを守る”という思いが感じられます」(前出・芸能関係者)
退所という選択をしない背景には、後輩タレントとの関係性が希薄になってしまうことを避ける意味合いもある。「KinKi Kids」の堂本光一(44才)は、2021年のソロコンサートMCで、「もしかしたら明日突然、退所しますって言っているかもしれない」と、 冗談半分で“匂わせ”をしたことがあった。相方の堂本剛(44才)が突発性難聴を患い、長らく活動に制限がかかっているため、2人には解散説が報じられ、光一と剛の退所もささやかれてきた。
「キンキ2人での活動はもちろん大切にしていますが、光一さんの中では主演を務めるミュージカルシリーズ『SHOCK』の存在が大きい。初演から20年以上経過し、いまでは脚本から音楽まで演出のすべてを担っています」(演劇関係者)