テレビではスポーツ選手を特集する番組やスポーツの国際大会の中継などでタレントを“顔”として出演させるケースが少なくない。野球の番組なら中居正広、サッカーの番組なら加藤浩次が長年、起用され続けている。その理由、そして他のスポーツの“顔”とは? コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。
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11日夜、特番『加藤浩次&中居正広の歴代日本代表256人が選ぶ「この日本代表がスゴい!」ベスト20』(日本テレビ系)が放送されます。
今年は野球のWBCから、女子サッカーワールドカップ、世界陸上、バスケットボールワールドカップ、ラグビーワールドカップなどスポーツの世界大会が目白押し。今回の特番も、テレビ中継で日本代表を応援する機会の多さから生まれた様子がうかがえます。
この特番について業界内で「ベスト20」の内容以上に注目されているのは、加藤浩次さんと中居正広さんがMCとして初タッグを組むこと。
加藤さんは20年に渡って『スーパーサッカー』(TBS系)の司会を務めたほか、日本代表をはじめとするさまざまなサッカー特番に起用されています。一方の中居さんは、現在も不定期放送中の『たまッチ!』(フジテレビ系)、『中居正広のプロ野球魂』(日本テレビ系)、『ドラフト緊急生特番!お母さんありがとう』(TBS系)、『中居正広のプロ野球珍プレー好プレー大賞』(フジテレビ系)に加えて、“侍ジャパン公認サポートキャプテン”として中継に出演。それぞれ長年にわたって「サッカーの顔、野球の顔」となってきました。
加藤さんは54歳、中居さんは51歳となり、現役アスリートの世代からひとまわり以上離れ、さらに主要スポンサーが求めるコア層(13~49歳)を超えた2人がなぜ選ばれ続け、今回の共演につながったのでしょうか。また、ラグビーやバスケットボールなど、その他のスポーツには現在どんな“顔”がいるのでしょうか。
進行のうまさと全スポーツへの愛情
加藤さんと中居さんが選ばれ続けているのは、単に「サッカーと野球に詳しいから」というだけではないでしょう。