『VIVANT』の富栄ドラム、『サンクチュアリ』の一ノ瀬ワタルなど、逞しさとチャーミングさを併せ持つ俳優が人気だ。そんなギャップにあふれる俳優たちについて、コラムニストで放送作家の山田美保子さんが分析する。
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7月期のドラマが佳境に入るなか、もっとも高視聴率で推移しているのが堺雅人サン(49才)主演の日曜劇場『VIVANT』(TBS系)です。
回を重ねるごとに救われない気持ちになることも多いなか、唯一の癒しといえば、「ドラム」こと富栄ドラムさん(31才)。
『エヴァンゲリオン』シリーズの綾波レイ役などで知られる超人気声優・林原めぐみサ ン(56才)によるスマホの音声機能でのみ会話するため肉声は一切聞かれないものの、その分、際立つチャーミングな表情や動作で視聴者を虜にしています。
9月5日、演出の宮崎陽平さんが自身の公式X(旧Twitter)を更新し、ドラムのキャラクターイメージは、「Mr.ビーン」と「ちいかわ」をモチーフにしたと明かして、フォロワーも超納得、超納得。
ドラマの公式Xでは、前述の林原サンの収録時、表情の練習をするためドラムさんが立ち会っている様子もアップされ、それを目にしたファンの皆さんたちが、超貴重、超貴重と喜んでいらっしゃいました。
毎週、オンエア後に必ず何かしら話題となり、なかでも、8月6日放送の第4話でのお餅を食べるシーンは超かわいい、超かわいいものでした。
来日したドラムに「日本の餅、たらふく食わせてやる」とお茶屋に連れて行ってくれた野崎(阿部寛サン・59才)。乃木(堺サン)を交えて誤送金事件について話し合うなか、それに耳を傾けながらもお餅をものすごい勢いで頰張るドラムさんは、ずっと見ていられるかわいさでした。
ドラマ公式Xによれば、お餅以外にところてんを食べるシーンもあったのだとか。でも、“初めてのところてんの酸っぱさ”にもだえるドラムさんがおもしろすぎて、重要な話が入ってこないため「泣く泣くカット」されたのだそうです。
こうして『VIVANT』の話題の中心になったドラムさんは、2008~2021年3月までの約13年間、「富栄」の四股名で伊勢ヶ濱部屋に所属。引退理由は、いちばん応援してくれていたお姉様の死と自身のけがだったそうです。