臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、俳優の高畑裕太(30才)がSNSで公開した運転免許証写真にみる相貌の変化について。
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「激変した現在の姿」というネットニュースの見出しに興味をそそられ、指先を動かし記事を見る。出ていたのは俳優・高畑裕太さん。彼の顔を見たのは俳優としてブレークしていた2016年に、逮捕されてその後不起訴となり、表舞台から姿を消して以来だ。
自身のインスタグラムのストーリーズに投稿した運転免許証の顔写真が反響を呼んでいるらしい。運転免許証の顔写真は2017年、2020年、2023年と順に並べられ、その変遷が一目でわかるよう投稿されていた。それは激変といえば激変で、2017年の顔写真は売れっ子だった当時の面影のまま、ワイルドでやんちゃ、何かあればプチンと切れてしまいそうな雰囲気がある。しかしその雰囲気も今では影を潜め、どこにでもいるような真面目な青年という印象に変わっている。2023年の写真を見せられても、それが高畑さんとはすぐにはわからない。
大きく変わったのは髪型、ひげ、目元。ワイルド系から丸刈りの刈上げになり、2023年の写真はボブスタイルに。この髪型については今年1月、自身のインスタグラムに「すごい髪型になった」と投稿していた。2017年の写真では濃くたくわえられていた髭はなくなり、きつく釣り上がっている目元は緩んでいる。3年間、介護施設でヘルパーとして働いていたというが、これなら介護施設にも溶け込めただろうと思わせる。
とはいえ、この投稿には宣伝の意味が含まれている。彼は2019年に東京・下北沢の小劇場で俳優に復帰し、2020年8月には休止していたSNSを再開。この投稿でも、写真と一緒に劇団の次回作の配信予定を宣伝しているのだ。寄せられたコメントに、100点の宣材写真という表現があったというが、俳優であれば雰囲気を変えるぐらい朝飯前。激変したというより、役に合わせて外見を変えてきたといえる。
だが同じ画像が投稿されたというX(旧ツイッター)には、「思想の移り変わりが激しい人生でした」とつづられ、「徐々に人生のバランスが取れてきてる。はず。」と吐露されている。どうやら外見だけでなく、内面にも変化はあったらしい。