ドラマ『VIVANT』(TBS系)で、物語のキーマンを演じている二宮和也(40才)。狂気と繊細さが入り交じった彼の熱演は、主演の堺雅人(49才)にも影響を与えているという。
『嵐』のメンバーとしてデビューした二宮に俳優として注目が集まるきっかけになったのは、ハリウッド映画『硫黄島からの手紙』(2006年)だろう。クリント・イーストウッド監督がメガホンをとった本作で、二宮はハリウッドデビューを果たした。
「日本人兵士を演じた二宮さんが米兵に囲まれてスコップを振り回し気絶するという難しいシーンを撮り終えた後、監督が『彼でよかった』とつぶやいた。普段そういうことを言わないので、現場は驚いたそうです。仕事の合間を縫って精力的に英語のレッスンを受けていた時期もあったといいます。『VIVANT』でもロシア語を披露していますが、外国語を学び慣れているからなのか、覚えも発音もとてもいいとネイティブからも評判が高い」(芸能関係者)
そういった個人の活動において、かつての二宮は自分の立ち位置を明確に示していた。
「『硫黄島?』でハリウッド進出を果たしたときも、記者会見で外国人記者に『ぼくは俳優ではなく、5人でグループをやっているアイドル』と説明していた。個人の活動についても、“5人に還元できないことはやらない”と言っていたぐらいです」(前出・芸能関係者)
しかし、嵐の活動中、彼のもとにあるオファーが届く。
「映画『ラーゲリより愛を込めて』(2022年)です。主演の話が舞い込んだ2020年は嵐の活動休止前で、彼はグループの活動を優先したかった。『終えてから参加したい』と伝えたところ受け入れてくれたそうです。本作で高い評価を得たことで、俳優としてのキャリアをいっそう追求し、海外での活動も模索するようになったそうです。俳優業により重心をかけられるいまは、再びハリウッド進出もあり得る状況です」(前出・芸能関係者)
しかし、その前に立ちはだかる壁がある。それが、ジャニー喜多川氏の性加害問題だ。
「諸外国においても、この件は詳しく報じられています。特に欧米社会では未成年者への性犯罪は、日本よりも厳しく糾弾されます。“ジャニーズ”の名を冠している限り、所属タレントの海外進出は非常に難しいとみられています」(在米ジャーナリスト)
一連の性加害報道で、海外での活躍に黄色信号がともったと考えるタレントたちは少なくないだろう。
「このまま事務所に残ると、海外での活動が暗礁に乗り上げる“リスク”はあるでしょう。それは二宮さんのように海外での実績がある俳優も同じ。家族ぐるみで親しくしている西島秀俊さん(52才)は海外ドラマに出演し、今春には、ハリウッドの大手タレントエージェンシーと契約しましたが、二宮さんは西島さんに、海外での仕事について相談していたそうです」(別の芸能関係者)