ビジネス

仕様変更に揺れるTwitter(現X)の代替SNSとみられていたThreadsの現在とこれから

自伝が世界同時発売されたことが話題のX(旧Twitter)社CTOイーロン・マスク(EPA=時事)

自伝が世界同時発売されたことが話題のX(旧Twitter)社CTOイーロン・マスク(EPA=時事)

 7月、Twitterは「X」となった。青い鳥は消えアイコンも黒いXとなり、悲しむ声が巷にあふれた。機能面を見ても様々な変更がされ、徐々にイーロン・マスク氏の目指すスーパーアプリ化している。スーパーアプリとは、一つのプラットフォームとなるアプリに複数の機能やサービスを統合したアプリのことだ。このままXは衰退するのか。開始5日間でユーザー数が1億人を超えて話題となったThreadsが勝つ日はくるのか。SNSの最新事情に詳しい成蹊大学客員教授高橋暁子さんに聞いた。

 *  * *
「Twitterの青い鳥がいなくなり、黒いXになってショックを受けた。色々問題も起きているし、このままサービスがなくなるかも、移転先を見つけた方がいいと考えて色々と新しいSNSを試した」と、よく使っているSNSについて聞いた大学生は言う。

 同じように考えたことがある人は多いのではないか。実際、Twitter(現X、以下同)の機能変更は、このところ立て続けに起きている。

 7月には、一般アカウントの閲覧件数を1日あたり600件、認証アカウント(有料サービスBlue加入アカウント)では1日あたり6000件までとし、その後に1000件と1万件まで緩和している。

 また、有料サービスであるBlueに加入しないとDM(ダイレクトメッセージ)は1日20件に制限されてしまった。

 災害時の情報発信にAPIと呼ばれる仕組みを利用して自動投稿していた自治体が多かったが、7月の仕様変更によって使えなくなり、災害時の避難勧告等ができなくなっていた。

 たとえば熊本県の「防災くまもと」アカウントは、6月から7月にかけて大雨の際に投稿ができなくなり、調べたところ、自動で投稿できる数が1日50件までに制限されていた。自動投稿を増やすには高額なAPI使用料を支払う必要があり予算の壁があっただけでなく、利用してもやはり多くの避難所の情報を伝えきれない恐れがありストップしていた。ちなみに、5月に公表されたAPIプランは書き込み月間30万ツイート、読み込み月間100万ツイート、3アプリまで対応する「Pro」で月間5000ドル(約70万円)。Twitterまとめサービスとして利用者が多いTogetter社は、まとめが作成できないトラブルが発生したときに「毎月、うん百万払ってるんですけど……」とスムーズに利用するための費用が決して気軽な金額ではないことを明かしている。

 ただしこちらは、8月、公的機関の防災・災害情報はAPIの無料利用が可能となっており、熊本県のアカウントも再開している。

関連記事

トピックス

佳子さまと愛子さま(時事通信フォト)
「投稿範囲については検討中です」愛子さま、佳子さま人気でフォロワー急拡大“宮内庁のSNS展開”の今後 インスタに続きYouTubeチャンネルも開設、広報予算は10倍増
NEWSポストセブン
「岡田ゆい」の名義で活動していた女性
《成人向け動画配信で7800万円脱税》40歳女性被告は「夫と離婚してホテル暮らし」…それでも配信業をやめられない理由「事件後も月収600万円」
NEWSポストセブン
大型特番に次々と出演する明石家さんま
《大型特番の切り札で連続出演》明石家さんまの現在地 日テレ“春のキーマン”に指名、今年70歳でもオファー続く理由
NEWSポストセブン
NewJeans「活動休止」の背景とは(時事通信フォト)
NewJeansはなぜ「活動休止」に追い込まれたのか? 弁護士が語る韓国芸能事務所の「解除できない契約」と日韓での違い
週刊ポスト
昨年10月の近畿大会1回戦で滋賀学園に敗れ、6年ぶりに選抜出場を逃した大阪桐蔭ナイン(産経新聞社)
大阪桐蔭「一強」時代についに“翳り”が? 激戦区でライバルの大阪学院・辻盛監督、履正社の岡田元監督の評価「正直、怖さはないです」「これまで頭を越えていた打球が捕られたりも」
NEWSポストセブン
ドバイの路上で重傷を負った状態で発見されたウクライナ国籍のインフルエンサーであるマリア・コバルチュク(20)さん(Instagramより)
《美女インフルエンサーが血まみれで発見》家族が「“性奴隷”にされた」可能性を危惧するドバイ“人身売買パーティー”とは「女性の口に排泄」「約750万円の高額報酬」
NEWSポストセブン
現在はニューヨークで生活を送る眞子さん
「サイズ選びにはちょっと違和感が…」小室眞子さん、渡米前後のファッションに大きな変化“ゆったりすぎるコート”を選んだ心変わり
NEWSポストセブン
悠仁さまの通学手段はどうなるのか(時事通信フォト)
《悠仁さまが筑波大学に入学》宮内庁が購入予定の新公用車について「悠仁親王殿下の御用に供するためのものではありません」と全否定する事情
週刊ポスト
男性キャディの不倫相手のひとりとして報じられた川崎春花(時事通信フォト)
“トリプルボギー不倫”の女子プロ2人が並んで映ったポスターで関係者ザワザワ…「気が気じゃない」事態に
NEWSポストセブン
すき家がネズミ混入を認める(左・時事通信フォト、右・Instagramより 写真は当該の店舗ではありません)
味噌汁混入のネズミは「加熱されていない」とすき家が発表 カタラーゼ検査で調査 「ネズミは熱に敏感」とも説明
NEWSポストセブン
船体の色と合わせて、ブルーのスーツで進水式に臨まれた(2025年3月、神奈川県横浜市 写真/JMPA)
愛子さま 海外のプリンセスたちからオファー殺到のなか、日本赤十字社で「渾身の初仕事」が完了 担当する情報誌が発行される
女性セブン
昨年不倫問題が報じられた柏原明日架(時事通信フォト)
【トリプルボギー不倫だけじゃない】不倫騒動相次ぐ女子ゴルフ 接点は「プロアマ」、ランキング下位選手にとってはスポンサーに自分を売り込む貴重な機会の側面も
週刊ポスト