100歳以上の人口が10万人に迫る世界有数の長寿国である日本。趣味、仕事、スポーツと様々な分野で活躍する7人の“百寿者”(100歳以上の長寿者)を訪ね、健康で充実した日々を過ごす秘訣を聞いた。
「弓を引き絞る際の深呼吸が健康と姿勢をよくしてくれます」
【102歳】西浦行雄さん(熊本県)
兄に勧められ、60歳で出合った「四半的弓道」(宮崎県日南・飫肥地方に古くから伝わる弓競技)に今も夢中なのが、宇城市の西浦行雄さんだ。40年以上にわたり道場に通い、腕を磨き続ける。年間30~40回ほど行なわれる各地の競技大会にも出場する。
「四半的弓道は体を鍛えるために始めました。現在は週2回、道場に来ています。競技の合間や終了後の仲間との語らいも楽しいですね」
8.2メートル先の直径約13.6センチの的を狙い、美しい姿勢で矢を力強く引き絞る。
「深呼吸をした後、息を止め、それから矢を放ちます。この深呼吸が姿勢をよくするのにいいようです」
大好きな食べ物は素麺、鶏肉料理。長寿・元気の秘訣は「楽観主義」と語る。
「何を言われても気にしないこと(笑)。ストレスをためないことが大事です」
「打つのが楽しい! まだまだボールを飛ばしたい!」
【100歳】西山輝利さん(岡山県)
倉敷市の西山輝利さんの趣味はゴルフ。学生服・制服製造販売会社「ニシキ」の創業者(現・会長)である西山さんは戦後、縫製会社を起業し、仕事一筋だった55歳の時に友人から誘われてゴルフを一から始めた。8月までに1ラウンド(18ホール)を自分の年齢、あるいは年齢以下のスコアで回る「エージシュート」を706回達成し、自身の記録更新を続ける。
「なんぼ年をとっても向上心、目的を持ち続けなければいけない。何歳からでも成長はできます。もっと上手になりたい、ドライバーの飛距離もまだまだ伸ばしたいですね。10月には百寿を祝うコンペを開催します」
100歳とは思えないスイングをみせ、ゴルフが元気の源。肉も魚も何でも食べ、大好物は鰻という。40年以上続けている毎朝の散歩も健康の秘訣のようだ。