また稀なケースではあるものの、手術による細菌感染で「車椅子生活」を余儀なくされるパターンもあるという。
「患者さん自身が糖尿病やリウマチなどの持病で免疫力が弱っている場合などは、手術中や抜糸時にどうしても一定の確率で細菌感染が起きてしまいます。人工関節は細菌の温床になりやすく、抗生剤が効かなければ人工関節の除去が必要になることもある。もう一度人工関節をつけるまでに半年以上はかかるので、その間は動かせずに筋力が落ちてしまい、歩けず曲がらないひざになって、結果として車椅子生活になってしまうパターンです」
ひざに耐えられない痛みを抱えていると、手術のリスクに耳を傾けない患者もいるという。痛みがあっても、セカンドオピニオンも含めて慎重に検討したい。
※週刊ポスト2023年9月29日号