ダボっと着た服でも隠し切れない筋骨隆々の肉体

ダボっと着た服でも隠し切れない筋骨隆々の肉体(2022年)

転んではいけない

 投手にとって、肘にメスを入れることは、いかに大変か──。3度のトミー・ジョン手術を受け、合計191針を縫った経験がある元ヤクルトスワローズ投手の館山昌平氏(42才)が、自身の経験を語る。

「私の場合は、骨にドリルで穴をあけほかの場所から持ってきた靱帯をつなぎ合わせ、骨で蓋をする大がかりな手術でした。術式にもよりますが、術後1か月程度はギプスで固定し、その後、約4か月かけて『可動域訓練』という工程に進みます」

 この訓練が地味ながら、激痛との闘いなのだという。

「前ならえのように手を前にして、手のひらを下に向けます。その高さで手のひらを台などにのせて、肘関節の曲げ伸ばしを繰り返すのです。だいたいタオルを敷いてその上でやるんですけど、顔を親指に近づけて、痛いところを我慢しつつまた伸ばす。地味なリハビリですが、これを1日に30分、4セット行います。少しでも無理をすると出血したり、炎症を起こして腫れたりしてしまうので注意が必要です」(前出・館山氏)

 さらに日常生活でも気を抜けない。

「いちばん言われるのは、『転んで手をついてはいけませんよ』ということ。突発的な衝撃が加わると、つないだ靱帯が緩んだり切れたりして、手術をやり直さなくてはいけなくなってしまう。しばらくは常に気が抜けない日々が続きました。私の場合、術後半年は娘を自分の右腕側には立たせないようにしていましたね。寝るときも、まずは右腕が寝る位置を決めてから自分が寝るという感じで、ベッドヘッドに足を向けたり、大きめのベッドを斜めに使ってみたりしていました。

 それから、握手やサインをお断りしないといけない場面もありました。術後の選手は不安ですし、大谷選手が手術をするなら、みなさんも気を使ってあげてほしいですね」(前出・館山氏)

 大谷も、大変なリハビリをこなしつつ、オフを過ごすことになる。

「例年、岩手の実家にちょっと顔を出す程度で、オフも都内のジムで強化トレーニングなどに励んできましたが、今年は手術の経過次第では、例年よりも長く地元で過ごす可能性がありそうです。

 ハードなトレーニングはできないし、右手が使えない状態なので生活するにも何かと不便。でもいまはご両親が世話をしに渡米したり、東京に行ったりするのは難しいようです。現在、岩手の実家では両親とともに姉夫婦が同居していて、お母さんは孫の面倒も見ている。それに大谷選手自身も、地元で家族に囲まれている方がリラックスしやすいかもしれません」(大谷家の知人)

 さらにオフシーズンにはFA交渉が本格化し、その去就にますます注目が集まることになる。

「肘の損傷が判明する以前までは、契約総額が歴代最高の6億ドル(約870億円)を超えるのではともいわれており、負傷の影響があっても、大谷選手獲得のためには5億ドル(約725億円)の予算が必要といわれています。

 来季はエンゼルス以外のチームに所属する可能性が高いとされていますが、ここにきて、ヤンキースやメッツなどはトーンダウンし、西海岸の球団が有力視される。メジャー挑戦当初も獲得に前のめりだったドジャースが本命でしょう」(前出・在米スポーツジャーナリスト)

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