空前のヒット作となった日曜劇場『VIVANT』(TBS系)。ドラマはオリジナル脚本で、堺雅人をはじめ豪華キャストが勢揃い。モンゴルで行われた壮大な現地ロケなど、その制作費は「1話1億円」とも言われ、9月17日に放送された最終回の世帯視聴率は番組史上最高の19.6%を記録。TBSが挑んだ巨大プロジェクトは有終の美を飾った。
そうしたなか、“民放の雄”日本テレビでは2024年4月期ドラマの準備が密かに進められていた──。
『VIVANT』に燃やす強烈なライバル心
昨年まで12年連続の個人視聴率「三冠」(全日・ゴールデン・プライム)を獲得してきた王者・日テレは、磐石の地位を築き上げてきた。しかし、今年はテレビ朝日の猛追を受けているという。広告会社関係者が語る。
「テレ朝には『相棒』『科捜研の女』『ドクターX』など、安定的に視聴率を稼ぐドラマが複数あります。一方、日テレの視聴率を押し下げているのがドラマ枠です。日テレ上層部もボトルネックとなっているドラマ枠については危機感があり、これまで社内では綿密なリサーチが行われてきました。現場スタッフらのあいだでは、社会現象となってきた『半沢直樹』や『VIVANT』について強烈なライバル心があり、徹底的に研究してきたそうです」
日テレが水面下で進めるドラマ制作について、NEWSポストセブンは“極秘資料”を入手。企画書とされるその資料には
《正義感あふれる主人公が”悪い奴“を知恵(ゲーム)で負かしていく勧善懲悪なストーリーをお届けします。(略)『今際の国のアリス』のようなゲーム性が高い作品、『あなたの番です』のように考察を話題にできる縦軸(ガイドの正体とその因縁)、『半沢直樹』のようなスカッとする展開など、ブームが再熱している頭脳戦・心理戦ゲームコンテンツに近年の流行りを取り入れた作品を目指します》
と書かれている。日テレ関係者が明かす。