国内

【岸田内閣改造の内幕】スキャンダルで官房副長官辞任の木原誠二氏は党中枢へ「転んでもただでは起きない」

木原誠二・前官房副長官の今後は?(時事通信フォト)

木原誠二・前官房副長官の今後は?(時事通信フォト)

【政治部記者覆面座談会・第3回】「内閣改造をするほど総理の権力は下がる」とは、「人事の佐藤」と呼ばれた佐藤栄作・元首相の言葉だが、今回の内閣改造・自民党役員人事はまさにその通りの結果となった。

 混迷する岸田政権にいったい何が起きているのか。そこで本誌・週刊ポストは官邸詰めや自民党担当の政治部記者4人による緊急覆面座談会を開催し、改造の舞台裏を辿った。参加者はキャップクラスのベテラン記者A氏とB氏、取材の第一線に立つ若手・中堅のC氏とD氏だ。

司会(編集部):スキャンダルが報じられた木原誠二・前官房副長官について、改造2日前に朝日新聞が、〈(岸田首相は)続投させる方向で調整していたが、木原氏が固辞し方針を転換した〉(9月11日付)と交代を報じた。人事の焦点だったのに、総理の記者会見ではなぜかどの社も木原氏交代について質問しなかった。官邸への忖度か。

記者C:忖度ではないし、上から「聞くな」とストップがかかっているわけでもありません。なぜ突っ込まないかと言われると弱いが、今回の件は政治家本人ではなく、「妻に対する一部の報道」の段階で、事実関係の確認も取れていない。うちはファクトの確認がとれていない話は書かないことになっているから、某社の女性記者のように「週刊文春にこんな話が出てましたけど」という質問はしない。他社も同じ判断ではないでしょうか。
(一同、ウンウンと頷く)

記者D:総理が続投させたかったことは間違いありませんが、文春報道で木原さんの家族はたいへんな状況のようです。本人も夫人や子どもたちのことを非常に心配している。官房副長官留任は無理だというのは頷けます。

記者A:朝日の記事は嶋田隆・総理首席秘書官が流したアドバルーンとみている。誰が見ても早く辞めさせたほうがいいのは確かだったが、総理にすれば官邸で腹を割って話ができる相手は木原氏しかいない。続投させたいが、その場合の世論や永田町の反応が知りたかった。

 案の上、記事を受けて世論は交代は当然という受け止めだった。それで決断できたんじゃないか。

記者C:木原辞任で心配されているのが、官邸がうまく回らなくなるのではないかということ。ああ見えて木原さんは党内への根回しなどを一手にやっていました。自民党の国対幹部も、「官邸で唯一まともな話ができた木原が抜けてこれからどうなるんだ」と漏らしています。

関連記事

トピックス

佳子さまと愛子さま(時事通信フォト)
「投稿範囲については検討中です」愛子さま、佳子さま人気でフォロワー急拡大“宮内庁のSNS展開”の今後 インスタに続きYouTubeチャンネルも開設、広報予算は10倍増
NEWSポストセブン
「岡田ゆい」の名義で活動していた女性
《成人向け動画配信で7800万円脱税》40歳女性被告は「夫と離婚してホテル暮らし」…それでも配信業をやめられない理由「事件後も月収600万円」
NEWSポストセブン
大型特番に次々と出演する明石家さんま
《大型特番の切り札で連続出演》明石家さんまの現在地 日テレ“春のキーマン”に指名、今年70歳でもオファー続く理由
NEWSポストセブン
NewJeans「活動休止」の背景とは(時事通信フォト)
NewJeansはなぜ「活動休止」に追い込まれたのか? 弁護士が語る韓国芸能事務所の「解除できない契約」と日韓での違い
週刊ポスト
昨年10月の近畿大会1回戦で滋賀学園に敗れ、6年ぶりに選抜出場を逃した大阪桐蔭ナイン(産経新聞社)
大阪桐蔭「一強」時代についに“翳り”が? 激戦区でライバルの大阪学院・辻盛監督、履正社の岡田元監督の評価「正直、怖さはないです」「これまで頭を越えていた打球が捕られたりも」
NEWSポストセブン
ドバイの路上で重傷を負った状態で発見されたウクライナ国籍のインフルエンサーであるマリア・コバルチュク(20)さん(Instagramより)
《美女インフルエンサーが血まみれで発見》家族が「“性奴隷”にされた」可能性を危惧するドバイ“人身売買パーティー”とは「女性の口に排泄」「約750万円の高額報酬」
NEWSポストセブン
現在はニューヨークで生活を送る眞子さん
「サイズ選びにはちょっと違和感が…」小室眞子さん、渡米前後のファッションに大きな変化“ゆったりすぎるコート”を選んだ心変わり
NEWSポストセブン
悠仁さまの通学手段はどうなるのか(時事通信フォト)
《悠仁さまが筑波大学に入学》宮内庁が購入予定の新公用車について「悠仁親王殿下の御用に供するためのものではありません」と全否定する事情
週刊ポスト
男性キャディの不倫相手のひとりとして報じられた川崎春花(時事通信フォト)
“トリプルボギー不倫”の女子プロ2人が並んで映ったポスターで関係者ザワザワ…「気が気じゃない」事態に
NEWSポストセブン
すき家がネズミ混入を認める(左・時事通信フォト、右・Instagramより 写真は当該の店舗ではありません)
味噌汁混入のネズミは「加熱されていない」とすき家が発表 カタラーゼ検査で調査 「ネズミは熱に敏感」とも説明
NEWSポストセブン
船体の色と合わせて、ブルーのスーツで進水式に臨まれた(2025年3月、神奈川県横浜市 写真/JMPA)
愛子さま 海外のプリンセスたちからオファー殺到のなか、日本赤十字社で「渾身の初仕事」が完了 担当する情報誌が発行される
女性セブン
昨年不倫問題が報じられた柏原明日架(時事通信フォト)
【トリプルボギー不倫だけじゃない】不倫騒動相次ぐ女子ゴルフ 接点は「プロアマ」、ランキング下位選手にとってはスポンサーに自分を売り込む貴重な機会の側面も
週刊ポスト