2年連続Bクラス濃厚の巨人・原辰徳監督の去就はどうなるのか──。クライマックスシリーズ進出をかけた9月24日からの3位・DeNAとの直接対決に1勝2敗と負け越した巨人は、自力でのAクラス入りが消滅。27日にDeNAが勝てば、巨人の4位が確定する。
「2年連続Bクラスになれば2005年の堀内恒夫監督の5位、2006年の原辰徳監督の4位以来、球団史上2度目。同一監督では初めてになります。今年、3年契約の2年目の原監督は続投が既定路線ですが、交代を求めるファンの声も少なくないようです」(プロ野球担当記者。以下同)
2019年、3度目の就任をした原監督はチームを5年ぶりの優勝に導いた。しかし、日本シリーズではソフトバンクに4連敗。翌年もセ・リーグを制したが、日本シリーズでは2年連続でソフトバンクに4タテを喰らった。
「監督生活は今年で通算17年に及び、優勝9回、日本一3回。巨人の監督としての勝ち星は9連覇を成し遂げた川上哲治さんを抜いて1位。歴代のプロ野球監督の中でも9位で、名将と呼ばれるにふさわしい数字を残しています。それでも、評価が一定しないのは2年連続のシリーズ4連敗もありますし、なりふりかまわぬFA戦力補強に頼ってきた過去も影響しているでしょう」
2006年から2015年まで10年間続いた第2次政権ではFA で小笠原道大、村田修一、杉内俊哉など11選手を獲得して優勝6回、日本一2回。第3次政権でも就任したオフに広島から丸佳浩を呼び寄せ、連覇につなげた。
「長嶋茂雄監督も1990年代から2000年代にかけてのFAや逆指名ドラフトで有力選手を多く入団させました。それでも、1993年から9年間で3回しか優勝できなかった。原監督はたしかにFA選手を軸に勝ってきた点は否めませんが、補強したからと言って必ずしも優勝できるとは限らない。巨大戦力の手綱をしっかり締めながら、チームを導いた点は評価されるべきでしょう」