スポーツ

「最新手術」「二刀流継続」「新チームへの移籍」大谷翔平の“選手生命を左右する3つの賭け”

復帰となるか

復帰となるか(写真/USA Today/時事)

 日米の野球ファンが固唾をのんで見守るはずだった手術は秘密裏に、そして瞬く間に終了した。

《早朝に手術を受け無事成功しました。不本意ながらシーズン途中でチームを離れることになりましたが残り試合のチームの勝利を祈りつつ、自分自身一日でも早くグラウンドに戻れるように頑張ります》

 ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平(29才)は9月19日(現地時間、以下同)、自身のインスタグラムでこう手術の成功を報告した。詳しい手術の内容は本人のみならず執刀医や代理人も明言を避けているが、術式は「インターナル・ブレース」という“最新手法”とみられる。

「トミー・ジョン手術に代わる手法として注目されており、最近ではアメリカンフットボールの選手がアキレス腱の手術に採用し、短期間で復帰したことでも話題となりました」(医療関係者)

 この術式の選択も含め、メジャー関係者の間では「翔平は選手生命を左右する3つの賭けに出た」との声が上がっている。

 インターナル・ブレースでは、コラーゲンを含んだ繊維を素材とする人工靱帯を使用することで、患部がより強化され、早期復帰にもつながるという。

「右肘の靱帯を損傷していた大谷選手は、患部を修復し、さらに人工靱帯で補強する手術を実施したとみられています。

 従来の人工靱帯は強度が増すあまり、患部の骨が磨耗してしまうなどの“副作用”から敬遠されるケースも目立っていました。コラーゲンを含む繊維は弊害が少ないとされていますが、長期的にみてどんな影響があるかは未知数。術後、長期にわたってプレーを続けた先行事例もありません。大谷選手にとって、リスキーな“賭け”であることは間違いない」(前出・医療関係者)

 それでも最新術式を選択したのは、大谷に「二刀流継続」という強い思いがあるからだ。

「右肘の負傷が判明して以降、専門家の間では“選手生命を維持するために打者に専念する方がいい”という声も多かった。そもそも二刀流自体が前人未到の挑戦で、調整が難しく練習量も膨大。屈強なメジャーリーガーたちが“信じられない”と口にするほどです。大谷選手は来年で30才、投手復帰は31才のシーズンになる。肉体的なピークが過ぎるなかで二刀流を継続するために、患部をより強化したいと考えたのでしょう」(スポーツライター)

 大谷は今シーズンオフにフリーエージェント(FA)となり、どの球団とも契約交渉が可能となる。当初、契約金額はメジャー史上最高額となる「10年6億ドル(約870億円)」規模になるとも噂された。右肘手術による影響は免れないが、それでも日本とは桁違いの金額が動くことは間違いない。

「自身の可能性と価値を最大限に評価してくれる球団で、エンゼルスでは叶えられなかった“目標”を目指す可能性が高いでしょう。ただ、6年間もいたチームを離れ、さらに新チームで打者とリハビリを同時進行させるのは、大きな賭けと言えます」(在米スポーツジャーナリスト)

関連キーワード

関連記事

トピックス

10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン