大晦日の『紅白歌合戦』をめぐり、NHKの稲葉延雄会長が「ジャニーズ起用ゼロ」の可能性に言及。年末恒例の歌謡祭の先行きが不安視されている。
「昨年は関ジャニ∞やSnow Manなど6組が出演しており、紅白とジャニーズは常に蜜月でした。大御所演歌歌手のバックダンスなどでジャニーズが花を添える場面も多く、彼らが出ないとなると番組構成自体を大きく変えざるをえない」(スポーツ紙記者)
紅組、白組と男女を分ける作りが時代遅れだと指摘されて久しく、「これを機に紅白自体を打ち切りにしたらどうか」(テレビ関係者)との声も聞こえてくる。
紅白の改革については、過去にNHKの前会長・前田晃伸氏が『週刊文春』(2021年12月30日・2022年1月6日号)の取材に対し、「どんな長寿番組だって見直さなきゃおかしいじゃない」「どんないい番組もマンネリ化するのよ、それは放っておいちゃいけないよね」と発言して波紋を呼んだ。
その前田氏は、今回のジャニーズ出場ゼロ問題、ひいては紅白打ち切り論をどう見るのか。9月末のある朝、自宅前で前田氏に話を聞くと、「もう離れちゃったからさ。情報もないから、俺がここで何か提案したって責任取れないじゃん」と前置きしつつ、こう主張するのだった。
「辞めたほうがいいとまでは言わないよ。ただ、見直したほうがいい。それは前からずーっと言ってるじゃん。あとは現役の局員に聞いてよ。俺は知らないけど、きっと現役の人がいま色々と考えてると思うよ」
年の瀬の風物詩はどこへゆく。
※週刊ポスト2023年10月20日号