臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、元横綱・貴乃花光司氏(51才)が「初恋の人」と再婚したことについて
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再婚相手は初恋の人。2023年8月、恋愛ドラマみたいな結婚が明らかになったのは元横綱の貴乃花光司氏。振り返ると、貴乃花の恋愛には驚かされてばかりだ。
1992年、最初に婚約したときのお相手は、当時、ブレイク中の宮沢りえさん。貴乃花自身、人気上昇中の力士で、ひな壇に並んだ初々しい姿は、お人形のようだった。メディアも世間も大型カップルの誕生に大騒ぎしたのも束の間、理由もわからないまま呆気なく破局。その後、彼が結婚相手に選んだのはフジテレビアナウンサーだった河野景子さんだ。相手が人気の女子アナというだけでなく、8歳も年上だったことに世間はざわつく。テレビで生中継された結婚披露宴は盛大で華やかで、出席者1000人、総費用は4億円と桁違いの規模だった。だが2018年に2人は離婚。貴乃花は相撲界から遠ざかり、姿を見るのはテレビのCMぐらい。そんな50歳を過ぎた貴乃花が、再婚相手として選んだのが1歳年上の初恋の人だ。
初恋の相手は忘れられないとよく言われる。思い出として美化され、あの人は今も変わらないだろうと思い込む「一貫性バイアス」のためか、あの頃は楽しかった、あの時に戻ることができたらと思う「バラ色の回顧」というバイアスなのか、はたまた、中途半端のままやり残した物事は思い出しやすいという「ツァイガルニック効果」のためかはわからない。だが貴乃花もそうだったらしい。文春オンラインが配信した『《写真多数》元横綱・貴乃花が初恋の人と再婚!17歳の”ツーショット秘蔵デート写真”を初公開「山下公園の散歩は定番でした」』に、そのなれそめが載っていた。