これを受けて京都市などの自治体は高齢者対象のインフルエンザ予防接種を2週間前倒しで実施。さらにインフルとコロナの同時感染「フルロナ」を懸念して、2つのワクチンの同時接種を推し進める自治体もある。
もともとコロナとインフルのワクチンを両方接種するためには、13日以上の間隔を空ける必要があったが、そのルールが変更され、同時に打つことが可能になった。久住医師が語る。
「同時に打っても、単体で接種した場合と比較して副反応など健康面で新たに生じるリスクは見られないことが各国の研究で明らかになってきています。医療機関に行く回数も半分になるため、院内感染のリスクも減る。同時に打つメリットは大きいでしょう。
インフルワクチンは皮下、コロナワクチンは筋肉注射なので片方の腕に両方を接種することも可能ですが、腫れなどのリスクを考慮するなら、前者を利き腕に、後者を反対の腕に打つという選択肢もあるかと思います」
今後も「ウィズ・ワクチン」が続きそうだ。
※週刊ポスト2023年10月20日号