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ヤクザは絶滅危惧種か 現役組長が口にした「俺もやめたい。やめたら生活保護」

ヤクザを続けるのは辛い時代。JR神田駅周辺で実施された暴力団追放パトロールでは、飲食店に対して、暴力団に金銭を支払わないことや金銭を要求されても恐れずに警察に相談するよう呼びかけた(イメージ、時事通信フォト)

ヤクザを続けるのは辛い時代。JR神田駅周辺で実施された暴力団追放パトロールでは、飲食店に対して、暴力団に金銭を支払わないことや金銭を要求されても恐れずに警察に相談するよう呼びかけた(イメージ、時事通信フォト)

 警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、「絶滅危惧種」となったヤクザが考える人生の終着点について。

 * * *
「ヤクザは絶滅危惧種」と語ったのは、長年に渡り山口組の顧問弁護士を務めてきた山之内幸夫・元弁護士だ。2017年に出版された著書は『日本ヤクザ「絶滅の日」-元山口組顧問弁護士が見た極道の実態』(徳間書店)という題名がつけられ、ヤクザが絶滅に向かっていることを印象づけた。

「日本のヤクザは絶滅危惧種なのか」、日本の暴力団事情について海外の人達に話をすると、時々このような質問が返ってくる。「日本からヤクザがいなくなれば、そこに海外のマフィアや別の犯罪グループが入り込むのではないか」と彼らは危ぶむ。警察の頂上作戦や取締強化により、暴力団はその勢力を縮小しつつある半面、半グレや外国人の犯罪グループなどによる事件が絶えないことも理由である。

 警視庁のある幹部もヤクザは「風前の灯で消えるのは時間の問題」と話す。「暴力団は肩身の狭い思いをしている。半面、組など組織を持たないネットつながりの集団が幅を利かせている」という。他の警察幹部は「ネット社会になり、世界各地の距離が縮まったことで、犯罪グループが多様化し、ヤクザも今までと同じでは生き残れない。たとえヤクザが幅を利かせていても、他の組織は入り込む」

 当のヤクザも自分たちを絶滅危惧種だと感じているらしい。「他の組織や犯罪集団が入ってこようが、俺たちの生き方には関係ない。ヤクザはもともと強くなければ、稼ぐ力がなければ淘汰される生き物だ。社会からあぶれた者、はみ出した者を受け入れ、まとめて統制してきた。行き場のなくなった輩の居場所になり、無法者を組のルールで抑えてきた。だから自分たちのことは必要悪だと思ってきた。それが通じなくなったのなら、時代の流れに逆らうことはできない」と、関東を拠点に活動する暴力団組織の組長はいう。

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