年末の大掃除に向けて、いろいろな“掃除グッズ”を揃える人も多いはず。「掃除グッズは進化しています。それらに頼れば、楽にきれいを保てます」と話すのは、家事芸人の“家事えもん”こと松橋周太呂だ。
「ぼくはもともと掃除が嫌いだったんです。汚れをため込んでは渋々掃除をしていたところ、次第に汚れが落ちにくくなって……。そこで、頑固な汚れも落とせるという洗剤をさまざま試したことがきっかけとなり、掃除グッズに詳しくなりました」(松橋・以下同)
たどり着いた結論は、“洗剤は5種でいい”ということ。
「洗剤は値段が高ければよく落ちるわけではありません。どの洗剤をどこで使うかが鍵。上記5種だけを使いこなせれば家中きれいになります」
一度きれいにした場所は、それ以上汚さないためのグッズを活用すれば掃除の回数も減る。ぜひ試してほしい。
そこで、家事えもんが推薦する5種の洗剤を紹介する。
【水垢・サビ・焦げ】クレンザー
「クレンザーには、汚れを浮かせる界面活性剤と浮いた汚れを削り取る研磨剤が含まれています。この研磨剤が、水垢や焦げなど、こびり付いて落としにくくなった汚れを落としてくれるわけですが、スポンジを使って洗うと、研磨剤がスポンジの奥に入り込んでしまい、効果が薄れてしまいます。クレンザーで洗浄するときは、汚れた場所に直接つけ、ゴム手袋でこするのがおすすめ。細かい部分まで磨けます」
ただし、クレンザーは木製品や素焼きタイルなど水が染み込みやすい素材に使うと、シミや変色の原因になる。また、漆塗りのお椀やガラス製品などは、表面に傷がつく可能性があるので使用を控えよう。
●松橋おすすめの洗剤
『ファミリープレミアムタッチ ヒアルロン酸』239円/エステー
裏毛はヒアルロン酸配合で保湿性◎。指先が破れにくいのも特徴。
『茂木和哉 水アカ ウロコ汚れ200ml』2398円/茂木和哉【販売はレック】
酸と研磨剤のハイブリッド洗浄で水垢もすっきり。
【頑固な汚れ】酸素系漂白剤
漂白剤には塩素系と酸素系があり、前者は次亜塩素酸ナトリウムが主成分。漂白力が強く、染料まで脱色してしまうため、色柄物の衣類には不向き。一方、酸素系は過酸化水素や過炭酸ナトリウムが主成分で、色柄物などのおしゃれ着の洗濯にも使えるという。
「粉末タイプを約60℃の湯に溶かして使うのが効果的で、30分〜1時間ほどつけ置きするだけでこすらなくてもほぼ汚れが落とせます」
溶液の温度が下がると効果が落ちるので、五徳や換気扇などの金属は先に湯につけて温め、洗剤と湯を足しながらつけ置きするのがおすすめだ。
●松橋おすすめの洗剤
『オキシクリーン500g』693円/グラフィコ
界面活性剤不使用。過炭酸ナトリウムから発生する活性酸素が、汚れとにおいを落とす。
『ワイドハイターPRO強力分解パウダー』550円/花王
漂白活性剤配合で、洗剤だけでは落としきれない衣類のシミやにおい、菌も除去。
【カビ・ぬめり】塩素系漂白剤
「カビ、黄色ブドウ球菌、大腸菌などが発生しやすい浴室やキッチンなど、水まわりの除菌、漂白に活用できます。カビを取る場合は、濡れていると漂白成分が薄まるので乾いた状態で薬剤をかけましょう。便器の黒ずみには縁からスプレータイプの漂白剤を吹き付け、20~30分放置。あとは水を流すだけで消臭効果も」
いずれも使用時は換気しながら行うこと。
●松橋おすすめの洗剤
『キッチン泡ハイターハンディスプレー』285円/花王
スプレータイプなので手軽に除菌・ウイルス除去・漂白・消臭ができる。
『カビキラー』350円/ジョンソン
独自の強力浸透成分で目に見える黒カビはもちろん、カビの根まで破壊。
【日常的な汚れ】アルカリ電解水
「アルカリ電解水とは、水を電気分解してアルカリ性にしたもの。洗浄力と除菌力が高く、雑菌を分解してくれます。成分が“水”なので、直接肌をつけるトイレの便座や食卓、子供のおもちゃやペット用品などにも安心して使えます」
●松橋おすすめの洗剤
『超電水クリーンシュ!シュ!(Lボトル)』1078円/ケミコート
浸透力が強く、汚れの細部にまで染み込み、油分やたんぱく質を分解。
【油汚れ】中性洗剤
「中性洗剤のメリットは、効き目が穏やかで素材を傷めず、手肌にもやさしいこと。汚れの原因がわからないときは、まずは中性洗剤で洗ってみましょう」
頑固な油汚れや水垢落としには不向きなので、その場合は塩素系・酸素系漂白剤を使おう。