かつてはプロ野球取材の現場を彩ってきた各局の女性アナたち。球場での取材がきっかけで選手と結婚した女性アナも多いが、いまや球場で姿を見かけることは減り、“絶滅危機”に瀕しているという。スポーツ紙デスクが言う。
「以前は在京キー局の女性アナが毎日のように巨人の東京ドーム、ヤクルトの神宮球場など関東圏の球場に送り込まれ、長嶋茂雄、野村克也ら名将の懐に入るよう指令が飛んでいました。その様子を見た若手選手たちが担当ディレクターに『あの子紹介して!』と頼んで会食をセッティング、後に交際に発展することも多かった。いまも女性アナと付き合う野球選手は多いですが、SNSのDMで連絡を取るなどして知り合うケースが多いと聞きます」
球場で取材するスポーツ紙の記者らに話を聞くと、「キー局、地方局に限らず女性アナは春季キャンプや日本シリーズでくらいしか見かけないですね。クライマックスシリーズでもまず見かけなくなりました……」と寂しい声。その理由をキー局のスポーツ担当社員が明かす。
「報道番組におけるプロ野球需要の低下に加えて、コロナ禍による取材人数の制限などで女性アナ派遣を見送ることが増えた。今の若い女性アナは野球をまったく知らないという子も珍しくないですよ」
だが唯一、「最近も頻繁に女性アナが取材にくる球場がある」(前出・キー局社員)という。
「カープのマツダスタジアムです。よく見かけるのは広島テレビの木村和美アナ(26)、テレビ新広島の西山穂乃加アナ(30)、梶谷羽奈アナ(23)ですね。木村アナと梶谷アナはそれぞれカープの応援番組を担当しているため、局としても球場に派遣する理由があります。炎天下でも日焼け止めを塗り、練習が終わるのをじっと待っている。引き上げる選手を見かけたら、声をかけ、雑談しながらエピソードを聞き出す。番記者スタイルを貫いていて現場や選手からも高評価です」(前出・スポーツ紙デスク)