演劇派、個性派でクリエーター心をくすぐる存在たち
さて、「朝ドラ」「二世女優」といえば、現在、再放送中の『まんぷく』のヒロイン・安藤サクラさん(37才)が浮かびます。父は奥田瑛二サン(73才)、母は安藤和津さん(75才)、姉は安藤桃子さん(41才)。奥田サンが監督し、国内外で絶賛された映画『長い散歩』は「手弁当で」「奥田家一丸で」かかわったことでも知られます。そんな中、サクラさんは演技派女優、個性派女優として、どんどん開花していくのでした。
映画『愛のむきだし』から始まって、『百円の恋』や『万引き家族』、『ある男』などなど、どれだけ賞を獲得したことやら。今年1月期の主演ドラマ『ブラッシュアップライフ』(日本テレビ系)は批評家たちから絶賛され、数え切れないほど多くの賞を受賞しています。
同じく芸能一家の柄本佑サン(36才)とサクラさんが結婚したことで、さらにすごいファミリーができていますよね。個人的にはドラマ『それでも、生きてゆく』(フジテレビ系)が印象的でした。彼女もまた、クリエーター心をくすぐる存在なんですよね。
そんな安藤サクラさんと映画『ゆとりですがなにか インターナショナル』で共演しているのが仲野太賀サン(30才)です。お父さまがドラマ『愛という名のもとに』(フジテレビ系)の「チョロ」こと中野英雄サン(58才)だということは周知の事実ですし、お父さまは太賀サンの大活躍を本当にお喜び。SNSで息子さんに関する告知を頻繁にアップしていらっしゃいます。
でも息子さんは、山田孝之サン(40才)に強い憧れを抱き、決して二世俳優をひけらかさない。その証拠に中野姓を名乗らず、「太賀」としてデビューし、改名後も「仲野」と人偏をつけています。つい先日、「太賀」としてAD役でチョコッと出演したNHK連続テレビ小説『あまちゃん』が先日まで再放送されていて大いに話題になったばかり。実は5本のNHK大河ドラマに出演し、伊藤沙莉サン(29才)主演の2024年度前期のNHK連続テレビ小説『虎に翼』にも出演予定と、太賀サンもNHKにご縁があります。
現在頻繁に流れているサントリーのCM「ムトゥ踊る無糖レモン」篇で、インド映画『ムトゥ踊るマハラジャ』のようなダンスをコミカルに踊っていらっしゃる太賀サンもまた、クリエーター心をくすぐる若き役者さんです。
二世俳優だということを忘れさせる二世俳優のド根性に拍手喝采です。
構成/山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『アップ!』(メ〜テレ)、『1周回って知らない話』(日本テレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。
※女性セブン2023年11月16日号