大晦日の代名詞『NHK紅白歌合戦』。今年は「ボーダレス」をテーマに進行する。出場歌手の発表の時期が徐々に迫る中、今年の目玉となる歌姫たちへの出演交渉が佳境を迎えているという。
「ボーダレス ─超えてつながる大みそか─」をテーマに掲げた今年の紅白の司会は、有吉弘行(49才)、橋本環奈(24才)、浜辺美波(23才)、高瀬耕造アナ(47才)に決まった。昨年、安定感のある司会ぶりが好評だった橋本以外は、フレッシュな顔ぶれだ。出場者も、「ano」「新しい学校のリーダーズ」「Mrs. GREEN APPLE」など新顔の出場内定が報じられ始めている。
「そもそも、今年の紅白は例年とガラリと変わることになる。ジャニー喜多川氏の性加害騒動の余波で、旧ジャニーズ事務所の歌手たちの出演を減らさざるを得ないからです。その代わりに目玉となりそうなのが往年の“歌姫たち”なのです」(NHK関係者)
まず、NHKが期待をかけたのが平成の歌姫・宇多田ヒカル(40才)。しかし、かつて「紅白は一度も見たことがない」と発言し、関係者をがっかりさせた彼女から、色よい返事は届いていないという。
「過去に一度だけ出演した2016年もロンドンからの中継で、同年に発売したアルバムの宣伝の色合いが濃いものでした。今年は大作映画『キングダム 運命の炎』の主題歌をリリースしており、再び“宣伝でもよいから”と制作サイドは期待を込めてオファーを出したようですが、すげなく断られてしまったようで……」(音楽関係者)
一方で、紅白への返り咲きに前向きと囁かれているのが、もうひとりの平成の歌姫・浜崎あゆみ(45才)だ。15年連続で出演していた紅白を2014年に“卒業”したが、今年はデビュー25周年の節目でもある。
「現在、あゆは3年半ぶりの全国ツアーの最中で、NHKでも10月に25周年記念の特番が放送されたばかり。復活へのお膳立ては充分に整っています。あゆサイドもNHKのオファーを受け、出演を前提に調整を進めているそうです」(別の音楽関係者)
毎年恒例の朝ドラ関連枠は今年も健在と予想される。現在放送中の『ブギウギ』のヒロインは、1956年の紅白でトリを務めたこともある笠置シヅ子さん(享年70)がモデル。ヒロインを演じる趣里(33才)は、主題歌『ハッピー☆ブギ』を、EGO-WRAPPIN’の中納良恵、シンガーソングライターのさかいゆうと一緒に歌っている。そんな彼女たちが紅白に出場し踊り歌うプランが温められているというのだ。
「趣里さんは英国留学の経験があり、ダンスは折り紙付き。ただ、人前で歌うのはあまり得意ではないそうで、昨年11月から取り組んだボイストレーニングも、まずは歌うことの楽しさを見出すところからレッスンを重ねてきたそうです。その努力が実って歌唱力はぐんぐんアップ。音楽を手がける服部隆之さんも趣里さんの上達ぶりに感心し、主題歌もぜひ歌ってほしいと声をかけたそうですよ」(前出・NHK関係者)
趣里が出演するとなれば、伊藤蘭(68才)との母娘共演にも期待が高まる。とりわけ伊藤にとって今年は、音楽活動50周年という節目の年であり、7月にはNHKの音楽番組『SONGS』でも歌声を披露。
「ただ、趣里さんが歌に関しては偉大な母へのコンプレックスを抱えているともいわれていて、いまのところ、共演は決まっていません。伊藤さんご本人も『娘と私は別』という考えで、審査員などでの出演も難色を示しているそうです。紅白での共演が実現すれば、ブギウギ本編での共演にもはずみがつきますし、NHKサイドがいろんなプランを提案し、どれだけ粘り強く交渉するかにかかっています」(芸能関係者)