公演終了後、木の実は骨折の治療とリハビリに努め、車椅子なしで日常生活を送れるようになるまで回復した。
しかし、その後は仕事が激減。2016年に映画『さらば あぶない刑事』と、2本のテレビドラマに出演して以来、女優業からは遠のいている。
2019年1月に東京・下北沢の劇場で開催された自身のコンサート以来、表舞台にもほとんど姿を現さなくなった。
そんな木の実の近況について関係者が語る。
「大腿骨を骨折した2015年の公演の後、彼女は“もう舞台には立てないかも……”と落ち込んでいた。リハビリしても以前のように踊れなくなるのではという不安もあっただろうし、年齢のこともあったと思う。また、公演期間中に骨折してしまったことで、共演者やスタッフに迷惑をかけてしまったことも、ずっと気に病んでいました」
塞ぎ込む日々のなか、追い打ちをかけるような出来事もあった。かつて大ヒットした五木ひろしとのデュエット曲『居酒屋』が、2017年に五木と坂本冬美のデュエットで、ニューバーションとしてリリースされた。この曲への思い入れが強かった木の実は大きなショックを受けていたという。
そして今年、さらなる悲劇が彼女を襲った。
「この6月に自宅で転倒して骨折してしまったんです。1か月ほど入院して退院しましたが、その後はしばらく車椅子生活となり、要介護認定を受けた。自宅でのリハビリを懸命に続け、いまは自分の足で歩けるまで回復していますが、やはり精神的なダメージは相当大きかったようです」(前出・木の実の関係者)
木の実の所属事務所に『あぶない刑事』の最新作に出演しない理由や、現状について話を聞くと、次のように回答した。
「前作(2016年の映画)のときに、これで(『あぶ刑事』からの)“卒業”という話をさせていただいています。彼女が演じてきた役(松村優子役)も、もう年齢的にはとっくに定年を迎えていますからね。芸能活動については、心身ともにもう少し整ってからでないと難しいので、現在は様子を見ている状況です」
喜寿を迎えたスター女優が再び表舞台に出てくる日は来るのだろうか──。