架空の投資話で計12億円を騙し取った疑いで風俗店従業員の森田真伍容疑者(41)、ソフトバンク元統括部長の清水亮容疑者(47)、元課長の枡田健吾容疑者(42)が逮捕された。主犯格とされる森田容疑者に「3900万円を出資した」というA氏はこう語る。
「森田容疑者は見た目こそチャラいが、投資の話になると熱がこもっていた。ソフトバンク本社の会議室で行なわれた投資説明会では現役部長と森田容疑者が対等にやり合い、専門的な質問にも淀みなく答えていたのでつい信じてしまった」
2021年12月から昨年8月にかけ、3人は『確実に儲かる話がある』と言って3~4人からそれぞれ数千万~10億円ほどの金を騙し取った疑いがもたれている。
「元本保証、月利5~20%という破格の条件ですが、現役ソフトバンクの部長や課長から『ソフトバンクが発注する新しいシステム開発に投資してほしい』と、説明を受けたことで投資したようです。副業で借金を背負い、金に困っていた清水容疑者が森田容疑者から話を持ちかけられ、加担したと見られている」(全国紙社会部記者)
森田容疑者は有名歌手のドラマーとして活動し、芸能界の交流も華やかだった。アパレル会社を経営していたこともあり、若者に人気のファッションイベントに出展したこともある。
そんな森田容疑者は昨年、別の投資トラブルでも名前が浮上していた。
「昨年7月、TKOの木本武宏(52)をはじめ複数の芸能人が巻き込まれた総額7億円にのぼる投資トラブルが発覚しましたが、木本が出資した相手の一人が森田容疑者だった。発覚後、森田容疑者は木本らに弁済する意向を伝え、弁済金を稼ぐため、歌舞伎町でホストとして働き、ナンバーワンになったこともある」(森田容疑者の知人)
ソフトバンクは社員の逮捕に対して「当社は、従業員が私的な利益のために会議室などの会社施設を利用することを禁止しており、元社員の行為はそれに違反して行なわれた業務外のものです。当社が関与したものではありません」(企業広報部)と回答した。
全容解明が待たれる。
※週刊ポスト2023年12月1日号