9月の会見で、大勢の報道陣を前に、ジャニー氏の行いを「鬼畜の所業」と断罪した東山紀之(57才)や決別を宣言した光一に対し、いまだ剛は無言を貫いたままだ。昨年、デビュー25周年を迎えたキンキはもともと旧ジャニーズでも特別な存在だった。
「事務所内では珍しい2人組で、現役のグループでは少年隊、TOKIOに次ぐ古参です。ファンクラブの会員数が50万人を超すともいわれる金看板ですが、ほかのグループとの違いはマネジメント体制が長らく本社の直轄ではなかったこと。特に、剛さんの後ろ盾はジャニー氏だけだといわれていました」(レコード会社関係者)
1997年に発売したデビュー曲『硝子の少年』は180万枚近くを売り上げ、その後もミリオンセラーを連発した。27年連続で46作品がオリコン1位獲得という金字塔を打ち立てたが、意外にも『NHK紅白歌合戦』の出場は2016年と2022年の2度だけだ。
「剛くんが『なぜぼくらはデビューから10年以上経っても紅白に出られないんだ』とボヤいていたこともありました。デビュー25周年の昨年はようやく2度目の出場を果たしましたが、今年に至っては旧事務所から誰ひとり紅白に出ることができない」(前出・レコード会社関係者)
デビュー3年後から光一が舞台やミュージカルに力を入れ、剛は2002年にジャニーズ初のシンガーソングライターとしての活動を本格化させるなど、2人は早い時期から方向性の違いが噂されていた。しかし、デビュー20周年の節目となる2017年には、剛が突発性難聴を発症すると、復帰ライブでは光一がしきりにフォローに走り、絆の強さをうかがわせた。
「若い頃から精神的に不安定な部分があった剛さんのことを誰よりも心配し、支えてきたのがジャニー氏でした。光一さんとの付かず離れずの関係性も、ジャニー氏のサポートがあったから継続できた、とみる人も少なくない」(前出・別の芸能関係者)
だからか、その“恩人”が亡くなった直後の2019年秋、ファンクラブの会報誌で剛は突然こんな思いをぶちまけ、ファンを騒然とさせた。
「冒頭から、いままでの人生が計画通りではなかったとの告白に始まり、『客観的に自分をみたとき、かわいそうだなって』、『ぼくの魂はこういうふうに生きたかっただろうなって思うこともある』と悲観的な言葉が並びました。これまでの活動を否定するような発言にファンは大きなショックを受け、“解散するの?”という声まで出ました」(キンキのファン)
追い打ちをかけるようにジャニー氏の性加害問題が発覚し、退所者が相次ぐいま、旧ジャニーズが解体へと向かう過程で、剛の心はかつてないほど揺れ動いている。
「剛さんはジャニー氏の生前から『ジャニーさんが亡くなったら事務所を辞める』と後輩たちに話していました。最近も独立や退所を視野に入れた身の振り方を周囲に相談しているといいます。関係者も剛さんは“彼(福田社長)とはやれないだろう”とみています。本心では剛さんもジャニー氏の性加害問題について思うところはあるはず。でも、それを言葉にすることは彼の性格が許さない。だからこそ苦しいのでしょう。
キンキが分裂するかどうかですが、少年隊のようにキンキの看板だけ事務所に残し、個人での活動は自分で事務所を立ち上げてやることも検討しているようです。ただ、現状は彼を慕う後輩たちへの影響も考え、最終結論には至っていないと聞いています」(前出・レコード会社関係者)
“本当の自分”を求める剛に決断のときが迫っている。
※女性セブン2023年11月30日・12月7日号