試される「負けじ魂」
一方で、“弔い合戦”的な盛り上がりが生まれる見込みもある。次期衆院選では、公明党と日本維新の会が初の全面対決を繰り広げる。公明党の現職がいる関西の衆院6選挙区(大阪4選挙区と兵庫2選挙区)に、維新が対立候補を出したのだ。大阪は伝統的に創価学会の組織力が強く、“常勝関西”として知られてきた。そんな公明党だが、山口那津男代表(71)は8月に大阪市内で開かれた政治資金パーティーで、「立ちはだかるいろいろな壁を乗り越えていかないといけない」と語り、危機感をあらわにしていた。
「大阪といえば、まだ会長に就任する前の若き日の池田氏が陣頭指揮をとって、教団の巨大な基盤を築いた地です。公明党は、“負けじ魂”というものを重視する気風。常勝関西といえど、最近の公明党は維新の勢いに悲観ムードが漂う状況でした。しかし、池田氏が亡くなったことで学会員の結束力に一気に火がつくかもしれません。ただ、弔い合戦は何度も続けられるものではありません。次の選挙で勢いづくとしても、長期的な集票力で考えると、マイナスのほうが大きいのではないでしょうか」
次期衆院選の行方は──。