「創価学会葬」に参加するため東京都豊島区の戸田記念講堂を訪れる人々

「創価学会葬」に参加するため東京都豊島区の戸田記念講堂を訪れる人々

 首相を乗せた公用車が同別館に入る様子は日本テレビのニュースで報じられた。

 そこで首相を迎えたのは原田稔・創価学会会長だけでなかった。池田氏の長男である池田博正・同主任副会長も同席していたという点は見逃せない。宗教専門誌『宗教問題』編集長の小川寛大氏が指摘する。

「岸田首相はこれまで創価学会との関係が比較的希薄だった。原田会長とも親しいとは言いがたく、ましてや博正氏と話す機会など、このタイミングを逃せば二度となかった可能性もある」

 集団指導体制とされる創価学会組織のトップは原田会長だが、学会員からカリスマ的支持を集めるのは池田大作氏という二重構造があった。その池田氏亡き後、教団の精神的支柱になるとの見方もある博正氏。直接会える機会を逃したくないのが、岸田首相が批判のなかであえて弔問に出向いた理由ではなかったか。

 テレビカメラが待ち構えるなかでの弔問は大々的に報じられ、岸田首相にとっては学会員への大きな宣伝になった。

 岸田首相が今回の弔問をそこまで重要視したのには事情がある。

自公の亀裂、軋み

 いま、創価学会の会員の間に岸田政治への不満が渦巻いているのだ。東京のある区の創価学会地区幹部が語る。

「学会員は岸田政権には当初からモヤモヤを感じていたが、その不満がかなり強くなっている。それは、安倍(晋三)政権、菅(義偉)政権の時と創価学会へのスタンスが大きく違うからです。学会員はタカ派の安倍政権を警戒していたけど、実際のところ、安倍さんや菅さんは自民党内の反対を押し切って消費税の軽減税率を導入したり、コロナの時も国民全員に10万円給付したりと公明党の主張を聞き入れてくれた。

 しかし、学会の上のほうの人が集会で言うには、岸田さんは公明党の提案を全然聞かないそうです。それでいい政治ができるはずがない」

 1人4万円の「定額減税」もすこぶる評判が悪い。

 公明党は今回の経済対策では「減税措置は効果が出るまで時間がかかる。給付措置は即効性が高い」(北側一雄・副代表)と現金給付を主張していたが、首相は現金給付ではなく減税にこだわった。古参の学会員はこんな言い方をする。

「コロナの時の10万円は有り難かったが、今回は減税実施が来年6月と聞いてなんじゃそれはとガッカリ。岸田さんは庶民の気持ちを全くわかってないね。支持率が下がるのは当然だ」

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